イエローカード

イエローカード
 学科は茶庭から始まった。試験のヤマに関守石というのがある。これは、こぶし大の小石をわらび縄またはシュロ縄で十文字に結び上に引手を付けたもので、通行止めを意味する。同様に、関守竹というのがあり、青竹2本を二又のものの上に渡すということである。最後に、関守木というのがあり、これは風致の意味で上記2つと意味が異なる。
 関守石は流派により呼び方が異なり、関石、留石、極石、置石ともいわれる。
 自分を茶席に招くような酔狂な人はいないと思うが、もし招かれた場合を想定する。茶道の流派によるが、一例として
①寄付(よりつき)で衣服を改める。
②下腹雪隠で体調を整えておく。
③広間で連客がそろうのを待つ
④そろえば末客が魚板を客の数だけ打つ
⑤外腰掛で亭主の迎付を待つ。
 主客の足置き石は前で高く設置され、次客、末客と石が低く手前に置かれる。
⑥亭主は魚板の音を聞いたら茶室より手桶を持って、蹲踞(つくばい)へ行き、手桶を湯桶石に置く。
⑦周囲に打ち水をし、手桶の水を音高らかに手水鉢に注ぐ。
⑧中門へ向かい、客もこの音を合図に向かう
⑨亭主は内路地側の亭主石で、正客は無言のまま礼をし、亭主は茶室へ戻る。
 中門の真ん中にあるのが乗り越し石といい、内路地側に亭主石と外路地側に正客石がある。
にじり口の戸が閉まった音を聞いたら、蹲踞へ行き、砂雪隠を見て茶室へ入る。
 茶室へ入るには、躙(にじ)り口から入るが、3石は乗石、落とし石、踏み石と意味がある。位の高い人は躙り口からは入らず貴賓石を伝ってくぐらずに入る。
 海外の庭園の解説があった後、確認テストである。
 また、花壇も毛氈(もうせん)花壇、りぼん花壇、境栽花壇、寄植花壇、沈床花壇、ウオールガーデン、水栽花壇、ワイルドガーデンがあり混乱した。
 確認テストがあったが、48問中28問正解で58点であった。(アウト!!)
 実習は3回目である。前回の失敗の上考えた0.87コンベックス法を試したら有効であった。何とか2時間で終える様に決死の表情でやっていた。3時間程度で終えるまで来た。しかし、先生から部屋外へ招かれ、『一生懸命やり過ぎ』『今は速さより正確さを目指して欲しい』と言われた。そして、医者へ行って相談するように勧められた。私の表情は、顔は決死で息はハアハア汗だくで作業服の色が変わり足元がふらついていたようだ。
 竹垣を結ぶ力が強すぎて支柱が引っ張られ隙間が空いてガタガタ動く。自然石の上が水平になっていない。敷石の3枚目が水平になっていないと指摘された。
 まあ、2時間までもう少しのところまで来た。
 下校後医者へ行く。すべて正常であったが、念のために血液検査を頼んだ。今の自分は数値だけなら内科的には病人ではない。