岩木山

岩木山
 急に家人が27日、28日と出張になった。ということは車が使えるということになる。
そこで、日曜日の全国の天気予報を確認すると全国的に雨というが、唯一、東北の北部だけは降らないと報じていた。ここには、岩木山八甲田山の2座ある。しかし、検討が不十分であった。岩木山はくねくねのスカイラインも魅力的だが、百沢口からが歴史的にもいいようである。しかし、標高差1200mでは丸一日になってしまう。八甲田山もロープウエイを使うか酸ヶ湯温泉からか迷っている。酸ヶ湯温泉からの方が早いが、急傾斜があるようだ。面倒くさくなったので、スカイラインを使っての岩木山にした。
 夜中の零時に到着するよう逆算して出発した。
 国道8号線から国道116号線を経て国道7号が主なルートである。新潟へ入ると大きな水田が広がっている。米どころだなあ。そして、秋田へ入っても大きな水田が広がる。記憶は乏しいが庄内平野だったかな。そして、鳥海山が直ぐ近くに見える。八郎潟も過ぎると青森県である。
 もう数時間というところで、ナビの残距離数が増えた。そして、通行止めを回避するルートに変更する、というメッセージが表示された。なんという便利な世の中になったことだろうとほくそ笑んだ。
 スカイラインの入り口に到着したのは19時過ぎである。5時間も短縮してしまった。入り口に夜の行事が中止になったと看板が出ている。さあ、駐車場で休もうと急坂を1kmほど上がっていくと、ゲートが閉まっている。道幅が狭く方向転換ができないので。テールランプと中央線を頼りに、バックで入り口まで戻る。そして、案内を確認すると8時から17時までしか開通してないことが分かった。
 そこで、仮眠場所を探すため最寄りの道の駅まで戻るつもりでいたが、5分ほど走ったところで「やすらぎ駐車場」があり、立派なトイレがあった。水洗で紙付きであった。

 7時に起床し身支度を整えて入り口で待っていた。


 すると7時50分に通してくれた。カーブが69個あり25分ほどで8合目まで連れて行ってくれる。そのあまりにもダイナミックな景色の変化につい止まって見とれてしまう。

 ここには、8合目から9合目までのリフトがある。もちろん登山道もある。リフトのワイヤーの傾斜はかなり急である。それを横目で見ながら自分は登山道を歩く。

 登り始めて「やられたー」と思った。悪路、草も刈ってない。踏み跡はあったがいつのものか。八郎坂を歩いているようだ。

 大粒の汗がしたたる。岩には苔がむしていて滑る。名付けて「君が世岩」。蜘蛛の巣が顔や頭にこびりつく。笹の払いでズボンがびしょびしょ。リフト料金は往復900円なので誰も歩かないのだろう。

 ようやく、尾根に出た。頂上まで25分と表示されているが、頂上を目視するに倍はかかる。

 ここから岩場である。

 頂上が見えて来た。

 大倉石という標識があった。

 目印の鳳凰小屋に到着である。ここから急登になる。

 途中から下を撮るが、まるで西穂高のようであった。

 頂上には立派なトイレがある。

 登頂である。

 いい天気だったので北海道まで見えるというが、少し雲が湧いて来てしまった。

 こういう写真が受けているというので撮ってもらった。


 トイレを使ったが、自転車を漕いで処理するように書かれてあり、正転で20回、逆転で10回漕いだ。

 岩木山は市内のどこからも見えるので、頂上から見た街並みは絶景であった。
 皆軽装であった。何も持ってない人もいた。まあ、リフトを降りて1時間以内である。
大汗もかかないだろう。
 慎重に、岩を落とさないように下山する。ホールドは割としっかりしていた。
 ここで信じられないことが起きた。もうすぐ鳳凰小屋という場所で、「ぜんちさんではないですか」と見知らぬ方に声を掛けられた。まあ、地元でも数年に一度ぐらいは偶然に出際すことはあったが、ここは青森県である。秋声さんといっしょに写真を撮る。

 ここは標準タイムは3時間と出ている。今回も下山でリフトを使うことにした。しかし、下山だけリフトを使う変な奴はいないと考えているのか、切符は下で清算して欲しいという。片道は600円であった。

 リフトからの景色もなかなかいい。
 駐車場に到着したのは10時50分であった。
 帰路はゆっくりとした。地元の名物を食べる。
 山の幸味噌ラーメンである。なかなか良かったね。

 しかし、ナビを設定しその通りに向かったら通行止めにぶち当たった。また、30分ほど別の道を走り、設定すると再び、通行止めに誘導された。もう、ナビに頼れないので来た時のことを思い出した、国道7号と弘前市内を通ったことを思い出し、そっちへ向かうと来た時のトレースの付いた道路が現れて来た。9時に着く予定が3時であった。