斜め45°

■斜め45°
◎半袖ももう終わりかと秋近し    禅智
 朝から涼しい、キャンプ場にいるようであった。東の空に雨雲が横たわっており、太陽がかすんで見える。そのため影が薄い。存在感が希薄である。
 交差点で信号待ちをしていると、右折車が6〜7台通過する。運転者の顔が見える。斜め45°で見ることになる。なぜだか分からないけれども、全員美男美女に見えた。
 街路樹に実が成りだした。まだ青い。実りの秋を実感できた。紅葉の季節だ。今年はあまり登山をしていないなあ。
 夕方、西の空は真っ赤な夕焼けになった。夕焼けは雲がないとだめなんだなあとしばし佇む。日が暮れるのも早くなったようだ。
 テレビでは百名山をやっている。出演している人の荷物は自分の2倍以上はあると思う。大したもんだと感動もし、ため息も出る。

■「かみつき」(松久 淳+田中 渉著、扶桑社、2014年)を読む。
 これはゾンビの話ではないか。同じ構図である。カミツキと言っているが、噛みついたらその人もカミツキになるというのだから、ゾンビそのものである。
 しかし、若い女性のカミツキとの逃避飛行はハラハラドキドキで面白かった。最後に頭を打ちぬくというのはいただけなかった。どうせならハッピーエンドにして欲しかったが、無理か。