フトレス

■フトレス
◎目に映る若葉のささやき浄土の風    禅智
 出勤時は白い雲がポカリポカリと五月らしい空であった。風も適当に吹いてくれて柔らかな日差しの中、実に気持ちがいい朝であった。昔、ウインドーズの空と書いたことうを思い出す。と同時に、いつも同じことを考えており自分の思考に進歩がないと自覚する。
 5月も下旬に入り、そろそろ6月の計画を立てる時期に来ているが、今年は、1〜2日を除いて既に埋まっている。そのため、7月の予定を画作している。今年は雨の山を歩きたいと考えている。人があまり来ないので静かであることと、雨で気温が下がって幾分か涼しいことである。しかし、登山道はぬかるんでしまうので、林道でもいい。
 日々、ストレスにさいなまれている。似たような同僚もおり話が合った。その中で、彼いわく、自分の腹をしげしげ眺めながら「お前のはストレスではなく、フトレスだ!」といい、二人で大笑いし合った。おやじギャグの大家でもある。ああ、外見上は平和だなあ。
 夕方、三日月と金星と夕焼けのコラボに懐かしい時代を思い出しながら帰路に着いた。

■「雷鳥之圖」(京正義太郎著、北國新聞出版局、2009年)を読む。
 父親の遺稿を整理したら出てきたので出版したということであった。直筆原稿が半分であった。こういう本はなかなかいいと思う。
 筋は、怪談のような構成であったが、新鮮なモノがあった。

■テレビ考
 ケーブルテレビと契約しているが、先ごろ無料で光ケーブルにするということで変更してもらった。その時に、見ることのできるチャンネルが変わると説明を受けていたが、まともには聞いていなかった。それまで、たまに見ていた映画チャンネルが見ることができなく、がっかりしていたが、偶然で新しく「旅チャンネル」が見れるようになったことが分かった。
 思えば、自分の嗜好は、山、旅、料理、風土というから旅番組は付けっぱなしになった。最近、ニュースも天気予報も見なくなり、そろそろ加速度的に世間からの距離が遠くなった。