稲刈り

■稲刈り
◎秋の田に落ち穂ついばむ鳥の群れ   禅智
 つい先ごろまで、緑の絨毯のようだと思っていたが、もう稲刈りの季節になった。まだ、始まったばかりで、刈った田とそうでない田のコントラストが面白い。
 稲刈りが終わった田圃では、大小さまざまな鳥たちが落ち穂をついばんでいる。数種類は確認できたが、名前は雀と鳩以外は特定できない。
 突然、軽四が止まった。私のことをハンドルネームのぜんちで呼んでいる。テレビに出たからではないだろうが、久しげに話しかけて来られた。会話の途中で思い出した、うっし〜さんである。数年前の山の忘年会とその後、雪の大品山をご一緒いただいた。確か、近所だったことを思い出した。
 歩いているといろんなことがあって面白い。
 夕方、町内の定例会があり、毎回負担がおおきいなあといやいやながら義務感のみで出席している。今回は、小学校改築の寄付金を預かっているので、休むわけにはいかない。
 議題は、来月行われる住民運動会である。班長は準備や参加を半ば強制されそうである。選手を選ぶというが、どこにだれがいるかも知らない。知っている方が不自然ではないか。いやそれが、地域デビューということなのか。なんとか休める方法はないかともう逃げ腰である。会合で、若い人に来て欲しいという話が出て、自分は20代と思いながら聞いていたが、自分のことらしい。途中で気がついて、もうすぐ定年ですので、・・・・というと私よりもお若いと言われた。まあ、50代はハナタレ小僧で、60代で一人前という世界らしい。

■「読めない遺言書」(深山 亮著、双葉社、2012年)を読む。
 なかなか面白かった。どんでん返しもあり読む人を飽きさせない。終わり方が最高である。つい、続編に期待したいと思う。ハッピーエンドを思わせるのがいい。
「服も体もきれいにしているから、一見ホームレスとはわからない。」
「後悔って。けっきょく、自分の都合かよ。」
「私は歩き続ける。休まず。黙々と。ひとりで。」
「曲名は『すべての山に登れ』。映画『サウンド・オブ・ミュージック』より」
「人間誰しも、この世に生きたあかしを残したい。」