頭飾り

■頭飾り
 朝一で、先生より自分の進歩が見違えるように上手くなったと全員の前で発表があった。昨日の雪囲いの成果である。確かに、先生も驚いておられた。その後、クラス全員の冷ややかな視線を体中に感じた。
 天気予報が雨であったので雪囲いは行わない。支柱には布掛け支柱というのがある。列植の場合、横に長い丸太を通しておいて、間欠的に結束する方法である。そういえば、自分たちがやった、胴巻き芯木吊りのキャラボクも中間は横に渡した丸太なので、これに近い。午前中は、鳥居型支柱の練習が続く。結束は左右違うことと、外へ外へという風に覚えておれば迷うことはない、と考えていたが、やはり間違ってしまった。外の意味が曖昧だからである。ペアを組んでいる方と左右入れ替えたり、樹木の結束のコの字をしっかり締める方法を試行したりすぐに時間が過ぎてしまった。
 午後からは、芯木吊りの雪吊りの上に付ける頭飾りの作り方を習う。以前、雪吊り用の縄が途中で切れたり、短かった場合に縄同士を編んで接続する方法を習い、大いにイキソッタものだが、今度はわら縄を編んで作るのである。
 下の写真は、左からシャチ、マトイ、鳥である。こういうのが雪吊りの上にあると話題性があるという。先生の前任者が退職後いろいろな形の頭飾りを付けて雪吊りをしたところ、テレビ局が取材にきたという。今回は基本形である『わらぼっち』というモノを作る。

 まず、稲わらを一つかみ取り袴を取ることから始まる。後から気が付いたことであるが、この作業を丁寧に行うことがいい出来につながる。そして、木槌でたたいて軟らかくする。そして、順番に編んでいくのである。最後の止めは『石畳み』という方法で止める。
 最後に編んで来たわらの束と編んでいないわらを残しておいて、3分割にする。4分割でもいい。
 仮に、方向を12時、4時、8時の方向とする。最初は、4時のわら束を中心より前で輪を作り10時の方向に曲げる。次に12時のわら束を6時の方向に曲げる。最後に8時のわら束を先ほどの輪に通して2時の方向に曲げる。最初の10時の方向のわらをひっ張り輪を締めれば止まる。
 自分の作ったわらぼっちである。これは、各自お持ち帰りとなった。

 Fさんの作られた作品である。違いが分かるだろうか?

 もう一回別の飾りを作る機会があるという。自分としては、鳥を作って実家の庭の雪吊りに付けてみたいと思っているが、出来上がったモノが果たして鳥に見えるかどうか・・・・・。