銀杏

■銀杏
 今日も予定が無い。朝家人を送って行くときにカメラを持って行ったが、段々と雨脚が強くなり散策は断念する。こういう場合は、コーヒーショップで本を読むに限るが、昼寝をしているので、夜に眠れず、日中に眠くなるという最悪の循環が続いている。

 しばらく、本に目を落としていたが、瞼が意志とは無関係で閉じてしまう。BGMのサックスの調べが眠気を増長させている。3時間ほど粘ったので元は取れているだろう。
 さて、昼はどうするか。先日家人が知り合いから銀杏一袋をもらって来たが、そのままになっていることを思い出す。
 試しに、フライパンにごま油を引いて蓋をしてあぶって見たが、殻がはじけたのは少数であり、ヒビをめくると指がぐちゃぐちゃになってしまうので、不採用である。
 思えば、銀杏の食べ方は考えたことがなかった。楊枝に刺して焼いてあったり、茶碗蒸しに入っていたりと少ない。
 ネットで殻の剥き方を調べると、物理的に割るしかないことが分かった。しかし、硬い皮(鬼皮というかどうかは知らないが)を取っても薄皮が残る。これは非常に面倒である。ネット情報では茹でれば剥きやすいと出ていたので、さっそく試したら、まあ、上手く行った。

 しかし、どうやって食べようかと悩んでいたら、ご飯が1食分あったので、天丼にすることにした。ごぼう、にんじん、コーン、グリンピースに銀杏を10粒ほど入れてかき揚げにする。ご飯に乗せた後、天つゆの熱々を掛けて見た。

 旨いじゃないか! 今日の昼食はワンダラー以下で済んだようだ。

■「本物の読書家」(乗代雄介著、講談社、2017年)を読む。
「片道切符ですな」
「わたしには読んでいない本がある。」
「〜読書家たる我々は〜本をだらだら読んでいる限り時間を引き延ばしてもらえると信じ込んでいる図々しい患者に過ぎない〜」
「本を読まないということは、その人が孤独でないという証拠である」
「作家でもない者が小説を書いていると吹聴するほどろくでもないことはない。」
「自然はつねに欺く。」