賞味期限

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■賞味期限
 週に5〜6回は、昼食は自分で作ることにしている。作らない日は、外食に当てている。
 前の日の夕方迄には、メニューを決める。この間までは、麺類であったがこの頃は、丼物が加わった。今はのところは、親子丼、カツ丼、牛丼ぐらいである。これに、従来からの麺類と焼き飯を加えると、メニュー決定まで時間が掛かるようになった。
 原則は、傷みやすい食材から使うことである。つまり、日頃食材の在庫を把握する必要がある。最低でも、朝出掛ける前に、冷蔵庫を確認する必要がある。
 少し前のことであるが、棚に開封されてない生麺が出て来た。袋には、蕎麦とは書いてなかったが、透明な袋なので、中が見える。田舎蕎麦の如く黒かった。賞味期限は、数年前である。
 自分は、胃腸も弱いので勇気が必要であった。
 まず、封を開ける。そして、鼻で匂い検査である。特に、腐敗臭は、ない。
 たっぷりのお湯で茹でる。けたたましい様に切れる。ここで悪い癖が出た。こんなに切れるのだから10割蕎麦かもしれないと信じていた。
 水で締めて、蕎麦汁で食べる。
 旨くも不味くもない。いつの間にか平らげた。お腹は、大丈夫だった。
 さあ、後片付けをしようと、生麺の袋をゴミ箱に捨てるとき、「うどん」とかいてあったのを確認した。
 白いうどんが、真っ黒になっていたのであった。
 信ずるものは救われる、か。
 同様に、食器棚を整理していたら、贈答用の箱が見つかりフタを取ると、うどんの乾麺が3袋残っている。
 賞味期限は、2016年と印刷されている。今日が2023年なので、7年前に切れている。
 子供が見つけて、こんなもん食うな、捨てろ、という。
 食品ロス撲滅運動をどう思っているのか。ちなみに、色は白い。
 さて、どうしたもんじゃろなぁ!
 慎重に匂いを嗅ぎながら茹でる。
 揚げも付けて食べて見る。

■「COVID-19」(森 達也著、論創社、2023年)を読む。(その2)

「餓死予備軍はまだまだいる。助けを求める声が出ないほどに衰弱している人もたんさんいる。」

「いつのまにかマスクが、善良で良識ある市民を意味するアイコンになってしまっている。」

同調圧力と集団心理によって、強制などしなくても指示どおりに動く。」

「我が国は失敗したが、日本は世界で最も成功した社会主義国だ」

「しかし“正義か悪か”という極端な二元論ばかりが突出した結果として、分断や対立がコロナ以後の日本でいっそう強まっている。」

「~何よりも自分たちの歴史を真摯に学ぶこと。歴史はなぜ必要なのか。同じ過ちをくりかえさないため、です。」

「~この国は直近の戦争を国民共有の史実にできていない。」

「事態を悪いほうに予測することは子どものころからの処世術だ。」

「何とかなるさとどこかで思っている。でも同時に、このままでは危ないともどこかで思っている。」

「政治は言葉だ。それが劣化すれば政治も劣化する。」

「劣化した政治だけではなく、劣化した社会の姿も、僕たちは今、リアルタイムに目撃し続けている。」

「~危険性を煽れば煽るほど視聴率や部数は上がるのだ。」

「表現とは主観である。」

「無自覚な差別的言動が問題なのだ。」

「懲りない。同じことを反復している。学習能力が希薄すぎる。」

「もう六十歳を過ぎた。路頭に迷う老後になる。」

「忘却は人にとって大切な機能なのだ。」

「負の歴史を記憶して考え続けることで人は成長する。」

「気弱で誠実で組織に忠実だからこそ、人はありえないほどに残虐な振る舞いをしてしまうのだ。」

「人は残虐で凶悪だから人を殺すのではない。」