増税

■「熊出没注意」(南木佳士著、幻戯書房、2012年)を読む。
 400ページ近くある長い本であった。医者で芥川賞作家である。自分の体験を小説に綴っている。毎日、睡眠導入剤抗うつ薬に頼らなければならないほど、医者という職業は過酷だということが伝わってくる。趣味で登山や温泉もあり、笠が岳から槍が岳の縦走には驚いた。すごい健脚である。何か引き寄せられる内容に思った以上時間がかかってしまったが、良かったと思う。

増税
 消費税増税法案が提出されるようだ。自分としては、賛成でも反対でもない。それは、肝心なのは国民総負担額(率)だと思っているからである。しかし、どの程度の負担になるかは知っておきたい。文藝春秋に記事が載っていたのでそのまま掲載したい。
「消費増税を柱とする「社会保障と税の一体改革」で、家計負担はどれだけ増えるのか。財務次官OBで増税派と目される武藤敏郎理事長の大和総研によると、子どもが2人いる年収500万円の標準世帯では消費税分16万円など負担増で可処分所得約31万円目減りする。可処分所得が月額平均2万5,833円、勤労日ベースで1日約1,000円も減る。コンビニ弁当で昼食を済ませていたサラリーマン・ウーマンは、朝食や晩飯の残りを弁当に詰めて出勤しても、まだ600円以上も足りない。月に1、2回にとどめていた居酒屋にもめったに行けなくなる。さらに復興増税も加わるので、家計負担はもっと増える。」