生活習慣病

■「毎日がアルツハイマー」(関口祐加著、パド・ウイメンズ・オフィス、2012年)を読む。
 女性作家が続いた。バツイチで映画監督。こちらも英語堪能である。面白いのは、ツイッターの記録を掲載していることである。感動した言葉があったので書いておきたい。
「人生は、自分の頭で考え、好きな事を見つけて、行動に移すこと」
「『老い』には寄り添ってこだわらず、『病』には連れ添ってとらわれず、『健康』には振り回されず、『死』には妙にあらがわず、『医療』は、限定利用を心がける。」
アルツハイマーになっても脳全体の5%ぐらいで後は正常である。」
「アルツマイマーとか認知症は、人間の社会の中で生きていく上でのいろんな葛藤とか、苦しみとか、もっというと死の恐怖とか、そういう苦しみから解放される一つの過程である。」

生活習慣病
 日経BPより抜粋する。
生活習慣病とは、文字通り、日頃の食事や運動などの習慣がもとになる病気を指す。具体的には、高血圧や高血糖高脂血症歯周病など、さらには、日本人の3大死因であるがん・脳卒中・心臓病も、生活習慣病に数えられる。つまり、放置しておくと生死に関わりかねないのが、生活習慣病なのだ。
生活習慣病は、早期発見・早期治療が大原則。自覚症状が表れてからでは、対策は大がかりになってしまうし、場合によっては手遅れということも。そうなる前に見つけ、それにふさわしい対策を取ることがベストだ。
日本では高齢化の影響もあって、がんによる死亡者は年々増加している。生涯で2人に1人ががんにかかり、男性は4人に1人、女性は6人に1人ががんによって死亡するといわれている。
欧米で主流になりつつある抗体医薬品の中でも重視されているのが、患者体内の免疫力を利用するADCC活性と呼ばれる作用だ。
 体内には、ナチュラルキラー(NK)細胞をはじめとする免疫細胞がいて、がん細胞を認識・攻撃する能力を持っている。ADCC活性を持つ抗体医薬品は、がん細胞の表面に結合し、体内にいるNK細胞などの免疫細胞が、がん細胞を攻撃する効率を高める。
 ADCC抗体医薬品自体には、がん細胞などの標的を攻撃する作用はなく、副作用は比較的少ない。ADCC活性を持つ抗体医薬品は日本でも、乳がんや大腸がんなどを対象として、健康保険適用になっている。
1990年代に京都大学の2人の研究者がNK細胞の増殖と活性化の両立に成功し、「ANK(Amplifi ed NK免疫細胞)療法」として確立させた。
 ANK療法は、数リットルの血液を採取し、体外でNK細胞を選択的に増殖・活性化する。点滴によって体内に戻されたNK細胞は、がん細胞を見つけるとその周りに集まって攻撃する。同時に、大量のインターフェロンなどの免疫刺激物質を放出し、体内で抑制状態にあるNK細胞などの免疫細胞を活性化し、がん攻撃に動員する。」