終身雇用神話の崩壊

■「地図男」(真藤順丈著、メディアファクトリー、2008年)を読む。
 なんか難しい内容であった。地図のページを開いてそこの地名にちなんだ話を作っているのかと思い、いい考えだと思っていると途中から主人公らしい人が暴れて刑務所に入ったり、よく分からなかった。

■終身雇用神話の崩壊
 週間ダイヤモンドからの抜粋である。
「深刻なのは、日常的にリストラ不安が募る組織の中で、残された社員の心が荒廃し始めていることだ。
 ある電機メーカーに勤める20代の男性社員は、こう愚痴をこぼす。
「そろそろ辞めようかと思っています。自分はリストラ対象になりそうな年齢ではありませんが、『もうこんな会社にいたくない』という気持ちが強くなった。リストラをやったところで、今の会社の体質では、到底この不況を乗り切れるとは思えません。問題の先送りに見えます。見切りをつけた同期も数人辞めました。30代、40代に比べれば若さがあるとはいえ、この不況なので転職先が見つからない不安は大きい。でも、とにかくここから出て、人生をやり直したいんです」
リストラをする側の社員も悩みが深い。他のメーカーに勤務する50代の男性管理職が本音を吐露する。
「上層部に部下数人のリストラを命じられています。法的な絡みもあり、慎重に対応しなければならないため、ダイレクトに退職を迫ることはできない。やり方としては、リストラ対象の部下を数日おきに呼び出し、業務改善を促すための話し合いをする、という形をとる。そして、至らない点を細かく挙げつらい、『自分はこの会社に必要ないんだ』と思うように仕向け、自ら退職に追い込んでいくのです。最近では、自分が何をやっているのか、わからなくなりました。私はこんな仕事をするために、会社に入ったわけではないのに……。誰を恨んでいいかわからず、帰宅途中に酒を浴びるように飲む毎日です」
常日頃から「心得」を持っておくことも必要だろう。日本企業の終身雇用神話はすでに崩壊している。」