コーヒーで健康

■「働かないの」(群 ようこ著、角川春樹事務所、2013年)を読む。
 この作家の本は前にも読んでいる。なかなか読みやすい。女性の視点で書かれており、良く分からない用語もあったが、ほのぼのとした気持ちが伝わってくる。日常をここまで掛けるのは作家の力量だなあと感じた。
「散歩の時は財布を持つのをやめた。」
「歳を取ってお金がないほど、不幸なことはないよね。」

■コーヒーで健康
日経新聞からの引用である。
「11万人を追跡した肝臓がん調査では、珈琲を毎日1杯以上飲む人はほとんど飲まない人に比べ、肝臓がん死亡の危険度が約半分に低下した」という。
また、国立がん研究センターが5万4000人に対して行った調査では、珈琲を週2日以下しか飲まないグループに比べ、毎日珈琲を1〜2杯飲むグループの子宮体がんの発症リスクは約4割低かった。
 こうした健康効果に関与していると考えられるのが、珈琲に含まれるクロロゲン酸とカフェインだ。カフェインは、細胞を保護する役割が近年注目されている。クロロゲン酸はポリフェノールの一種で、正常な細胞が、がん化するのを抑止する働きがあるとされている。しかも、珈琲に含まれるクロロゲン酸類は69種類と非常に豊富だ。
半面、珈琲にはごく微量だが、発がん性を指摘されているアクリルアミドが含まれている。ただし、コーヒーの摂取とがんによる死亡との関係について、2011年にJACCスタディが公表した9万7000人の追跡調査によると、「この調査結果では、珈琲を飲むことはむしろ死亡リスクを下げており、がんにも悪影響を与えてはいないようだ」
珈琲を飲んでから30分間ランニングした人は、白湯を飲んだ後に30分間ランニングした人に比べ、エネルギー消費量が多くなる。
クロロゲン酸の摂取量と疾病予防効果とが比例するとは限らず、「摂取量に関係なく血糖値の上昇を抑えたという実験結果もある」
珈琲を飲んだマウスのほうが、はるかに血の塊ができにくかった。関係する成分の特定は未解明だが、珈琲を飲むことが血栓予防に働いているといえる実験結果だ。
糖尿病予防効果を期待するなら食事と一緒に取るのが正解。UCC上島珈琲R&Dセンターの実験によると、炭水化物とクロロゲン酸を同時に取ったとき最も血糖値上昇が抑えられた。飲食店では「珈琲はいつお持ちしますか」と聞かれることも多い。目的に合わせたタイミングを選びたい。