散漫

■散漫
◎朝寒く空晴れ渡る冬日かな   禅智
 気温は昨日より5℃低いとテレビの天気予報が報じていた。家を出てみると、凛とした冷たさを感じるものの、空は青空が広がっている。積雪はないが典型的な冬の日である。
 道端には濡れている場所はないが赤江川にかかる欄干に水滴が玉を作っている。やはり寒いのだ。
 ところで、明日の予定が決まっていない。最近、休日の予定が決まっていないとイライラするようになってきた。そんなに精で生きなくても、もう少しでサンデー毎日になるというのに、貧乏性は生きている限り治らないだろう。明日は、家人が出勤日なので、送り迎えをしなければならないが、車は使える。どこかへ行こうか、何をしようかと考えながら歩いていると、コンビニで昼飯を買うのを忘れた。
 注意が散漫になっているようだが、これも歳相応というところか。
 帰宅時刻は風が強かった。もう冬の匂いを感じた。

■「常識哲学」(なだいなだ著、筑摩書房、2014年)を読む。
 先ごろ亡くなられた。最後のメッセージという副題で書かれていた内容をまとめてある。最初の講演内容が後からも同じのが出ているので、半ば以降は読み飛ばすページもあった。
精神科医ということは知っていたものの、アルコール依存性が専門だったとは初めてしった。
「常識とは人間が18歳までに作り上げた、偏見のコレクションである」(アインシュタイン
「神から授かった常識という能力」(小林秀雄
「他人が聞いて分かるように話すことができなければ、ものごとを十分に理解しているとはいえない」
「人間、うまれた時の精神は白紙であり、経験に依らない知はなにも存在しない」