■ハード
日々の疲労も癒えていない段階で、午前中は昨日とは違った場所での刈り込み実習である。範囲が広い。まず、最初にやらなければならないことは、ヤブガラシとヘクソカズラの除去であった。そして、刈り込みである。樹種は同じシラカシである。
この生垣の前にツツジの生垣があり、みっともない状態になっている。しかし、ツツジは枝の先頭に来年の花芽を付けているので、今刈り込んだら来年の花は咲かない。そこで、飛び出ている枝のみ剪定ハサミで切る。
これで終わったと思っていたら、続いてユキヤナギであった。ここは、総勢18名でかかり、30分ほどで終わってしまった。これだけで、汗びっしょりである。
昼は、外食であった。隣のKさんはそば打ちの師範代でその店に4名で食べに連れて行ってもらった。学校からは車で10分はかからない。天ぷら手打ちそば二人前であった。今までの中で最高においしい。おまけに、サツマイモのてんぷらが大皿に出た。これはサービスの様だ。久しぶりに、おいしい昼飯を食べることができた。
午後からは、肥料の講義である。まず、いつ撒くかについての説明があった。
植物の生育曲線と樹内の栄養量のグラフが書かれ、一般論ということであったが、2月が一番いいという。これは、経験的に『寒肥』ということでなじんでいる。
もちろん、樹種ごとに異なる。キンモクセイは9月ごろに花を付けるので花後に肥料をやる。これを『お礼肥』ともいう。また、サツキは6月ごろ花を付けるので、その後に肥料をやる。
肥料の三大要素に、チッソ、リン酸、カリがあるが、それぞれに働きが違う。
チッソは、葉肥(はごえ)ともいい、葉と枝の成長に必要であるが、やる過ぎると枯らしてしまう。
リン酸は、花肥(はなごえ)や実肥(みごえ)という。
カリウムは、根肥(ねごえ)という。
肥料の分類は、有機肥料と無機肥料があるが、今はほとんどは無機肥料である。
土壌のpHが大事である。
なんだか、やっつけの講義の様であった。
続いて、樹木診断である。
初めての樹の診断を樹木医が使用しているシートで行うのである。
まず、樹木の名前が分からない。誰かが、『出番です!』とささやきかけた。この作業は相談してはいけないことになっていた。
私は、木の葉を見たが分からず、さらに見たら、鋸歯のある葉と全縁の葉が同じ枝で混じっていることが分かった。これでは、図鑑で調べている人は分からないだろうと思った。そして、鋸歯の付いている葉は上半分だけ鋸歯があるので、カシに近いと判断し、そうならば今の時期ドングリがなっているはずである。しかし、低い場所でも目視で見えない。そこで、落ち葉を掻きわけて探したら、先頭が尖ったドングリが出てきた。ここまであたりが付けば後は図鑑で確認するだけであった。スダジイである。
項目に従って診断していくことになる。まずは、樹形である。これは、標準樹形に対してどうかということになるが、スダジイの標準樹形が分からず、飛ばす。
15項目を診断したが、ひどい育ち方をしていることが分かった。
次は、病気の調査である。葉に白い粉が付いているような病気であったが、病名が書けない。
昆虫に食われた葉もあったは、食害の昆虫名が書けない。
キノコが生えていたが、キノコの名前が書けない。
もう40分ほどで終了の号令があり、明日解説するとのこと。
やっと終わったかと思い、教室に戻ると。筆記用具のみ出して後はしまうことという指示があった。そして、おもむろに、プリントが配られた。抜き打ちテストである。
20問あり、キーワード穴埋め式である。語彙選択ではない。ギブアップしたい人は名前だけ書いて出してくださいと言われたら、ぞろぞろと数人がほとんど白紙答案を出して出て行った。
専門用語の穴埋めなので、難しかったね。
アブラムシは[ ]目である、というのがあり、両目と書きそうになったが、これは、カメムシ目である。
土壌改良には有効土層を[ ]、[ ]、[ ]に注意しなければならない、という問題があったが、習ったことだけ覚えていた。
昆虫が卵から成長までなることを[ ]という、のがあったが、分からず。
ケヤキのラテン語が問題に出ている。
答え合わせしたら、65点であった。こういう確認テストは90点以上が普通であろうなあ。
なにせ、今日はハードで疲れに疲れたね。