宇津江四十八滝

■宇津江四十八滝
 世の中三連休も多い中、その中日だけ雨である。今年の初夏であるが、加入している山の会のサライさんがササユリを紹介しており、その場所が宇津江四十八滝であった。いつかは行こうと、知人のTさんにも紹介したところ、今日の実現になった。
 ところで、何と読むのだろうか。「よんじゅうはちたき」なのか、伝説では「よそ八」という若者にちなんでいるようなので「よそはちたき」なのか、仏法の「しじゅうはち願」を意味するのか、今流の「フォーティエイトたき」なのか。
 総合案内所に確認すると、「しじゅうはちたき」ということであった。
 タイトルは「紅葉を見にいこうよう2017」にするつもりであったが、やはりこの名前で残しておきたいとこうした。
 毎回、知人のTさんに自宅まで迎えに来ていただき、今回は全工程運転していただいた。
 最初は緩やかな遊歩道を歩くだけだろうと普段着で臨んだ。雨の中駐車場に10台近く止まっている。
 歩き始めて、清掃料200円がいると案内が出ていた。50m先の自動発券機で購入するとのこと。

 すぐに案内標識がある。ゴールの向こうに「滝上山」があるようだ、予定外であったが、なぜか自然にここへ行きたくなった。

 紅葉は素晴らしかった。植生はカエデ類が多かった。その他、いろいろある。標識が付いているのでそれなりに忘れ防止にもなる。
 思い出す限り並べてみると、クマシデ、アカシデ、サワシバ、オニグルミ、サワグルミ、ウリカエデ、イタヤカエデ、ネジキ、オオバクロモジ、カツラ、メグスリノキ、スギ、アカマツ、カヤ、コハウチワカエデ、ツリバナ、ツルウメモドキツルアジサイ、など・・・・・。(メモっておけばよかった。)

 滝は全部で13あり、その中で一番大きいのがこの「王滝」であった。

 遊歩道は急登で、普通の登山と変わらなかった。全て岩の階段で靴が汚れることはなかった。最初は、滝が48あると考えており、展望台までくると流石に汗が出て疲労も出始める。

 晴れておれば、ここからは焼岳や穂高連邦が見える。休みがてら案内書を見るともう4滝でゴールということが分かったので、にわかに元気がでる。
 遊歩道の終点まで来た。

 本来であればここれ終了であるが、滝上山があったので、通常ルートを外れて進んだ。この檻が非常に説得力があった。少しビビる。

 さらに10分ほど歩いたが、雨がひどくなりここまでで戻ることにした。

 下山であるが、下山は一部別に作られている。途中で何名にも会う。50人近く来ているのではないか。外国の方も目立つ。皆軽装である。
 いい景色なので撮る。

 発券機の近くで、皆お金を払っているのかそれとなく見ていたが、スルーが多かった。なんというモラルなんだと憤慨していたが、会話が日本語ではなかったので納得した。登り口で大型観光バスが止まっていた。観光ルートになっていることが分かる。
 この清掃料200円の下2桁の数字であたりが出ると賞品が出る。外れても温泉で100円引きになる。下2桁は外れていた。
 次いで、昼食である。知人のTさんおすすめの店である。いままでのところ、外れはない。蕎麦屋さんなのに自分には天丼を勧めるではないか。
 知人のTさんは海老天うどんを注文する。自分は人の注文品を撮影する趣味はなかったが、これは例外である。海老天がは、は、は、はみ出している。こんな大きいのを見たのは初めてであった。しかも、つゆにつけると、「ジュ〜ッ!」と音がするではないか。

 そして、自分の天丼が来た。「なんじゃ、こりゃ!」である。まず、上のテンプラを持ち上げても、ご飯が見えない。天ぷらが三重に積み重なっている。海老天も2匹乗っている。これで、千円ちょっとであった。味、量と大いに満足した。

 そして、お決まりの温泉である。100円引きになった。少し塩素臭いが、いい湯であった。こじんまりした作りは落ち着きを与えてくれた。出てからもポカポカが続く。

 帰路車が路肩に止まった。カモシカがいるとのこと。

 四十八滝では雨はそれほどひどくなく、傘も不要なことが多かったが、帰路は雨風がひどく、ハンドルを取られるほどであった。
 しかし、雨の大人の遠足もまた格別であった。知人のTさんには毎回感謝である。