古洞

■古洞
 昨日の天気予報では曇りとなっていたが、朝方西の空を見ると青空が出ている。こんな日は、定番しかないと温泉の準備をして家人を職場に送った。
 その足で、古洞の森へ向かう。今朝まで雨が降っていたので、みずみずしい樹木のたたずまいや空気の重厚さは、心を癒してくれる。
 まったく良い天気になった。

 まだ、体調は完全ではないので、どんぐり橋までにとどめておく。温泉前にうっすら汗が出れば良しとしよう。
 野鳥は啼いているが、留鳥である。でも撮ろうと頑張る。ヤマガラが歓迎してくれた。

 冬鳥はどうか。天文台まで行くと、居たがなかなか撮れない。
 まずは、ジョウビタキのオスである。

 ダムには、カモ類が来初めているようだ。自分のカメラでは遠すぎてダメである。
 空には、トビ3羽とカワウが確認できた。
 帰りでは、道路にアオジが歩いている。これはチャンスであったが、近づくと飛んでしまったが、懸命に探す。
 何とか撮れたが、枝被りであった。

 帰り際数人とすれ違う。皆、カメラや双眼鏡を下げている。向こうからご婦人が頭を下げられる。近づくと、どこかでお見え受けした方である。たぶん会員で高名な方だと思われるが、名前までは失念してしまった。何がいるかと声をかけられたので、ミヤマホオジロやベニマシコに会いに来ましたが、現れてくれず、何とかアオジを撮ったと応える。ご婦人はこれから一周回ると言いながら別れた。
 まあ、こんなもんだろうと温泉に向かう。

 今日も100円入泉券で入る。個人的には、ここのお湯が一番効くと思っている。
 さっそく、ご老人と我慢比べである。しっかり、負けた。時間制限がないので、3つの湯船を2回づつ思う存分入り、火照れば外へ出て火照りを冷ますことを繰り返す。
 上がって着替えていると、ヘアドライヤー使っで体を乾かしている高齢者が居た。お尻に当てたり、その前に当てたりと、まあヘアードライヤーなので間違いはないのだろうがちょっと、それはないだろうと思う。
 駐車場へ行く前から玉の汗が顔全体に出る。このままでは車に乗れないので、しばらく外の風で火照りを冷ます。何か、悪いモノが出てくれているような気にさせてくれる。
 そして、帰り道で田尻が池に向かう。お目当てのハクチョウはいなかったが、例年通りオナガガモが多い。何か珍しい鳥でも来ていないかと目を凝らすも双眼鏡がないので目視では限界がある。ホシハジロが数羽見えた。

 帰宅後、昼寝はしないと心に決めたが、やはり温泉の効果だろうか、3時間ほど眠ってしまった。その後、家人を迎えに行って買い物をするが、途中で見失ってしまい、スーパーの前でアホ面を晒してキョロキョロしていた。また、どこか悪くなっているのだろうか。

■「となりの生物多様性」(宮下 直著、工作舎、2016年)を読む。
「〜ナチュラリストとしての自負がある〜」
「大根・白菜・キャベツ・カリフラワーはアブラナ科、レタス・ゴボウはキク科、トマト・ピーマン・ジャガイモ・唐辛子はナス科、ニンジン・春菊はセリ科、カボチャ・スイカはウリ科、サツマイモはヒルガオ科、ホウレンソウはヒユ科〜」
「バナナは、美と豊穣と幸運を司る女神ラクシュミーの生まれ変わり」(インド)
ハナアブやハエの仲間〜親は草食であるが、幼虫は肉食(アブラムシ)だったりする」
「ソバはダテ科の植物である。」
「自宅の庭に花を咲かせる植物の種類が多い人では、アトピーにかかる確率が低くなるという結果もある。」
「幼少期に米や野菜、植物を栽培したり、昆虫採集をしたり、野鳥観察をしていると、その多くが成人してから豊かな人間性をもつということだ。」
「勝負の最中に風の音を聞け。鳥の声、水の音、それを知らずして剣の腕だけ磨いても無駄だぞ、武蔵!」(柳生雪舟斎)
「バイオミメティクス〜生物の持つさまざまな能力を模倣し、人間に役立つ物づくりに生かすことである。」
ロータス効果〜ハスの葉は〜無数の乳頭状の突起がついている。」
「クモの糸は、鉄の300倍、ナイロンや絹糸の5倍〜あらゆる繊維の中で最強〜」
「風さそふ花よりもなほ 我はまた 春の名残を いかにとやせん」(浅野内匠頭
「未来からの前借りやめませんか?」(小野邦彦)