走馬灯74

■走馬灯74

 ぜんちの人生は幸せでした。

■「遠い過去 近い過去」(渡辺淳一著、角川書店、1995年)を読む。(その1)

「母たちの漬物の技術は、これからはただ消えていくばかりなのかもしれない。」

「わたしは食べものは、できたら、なまで食べるのが一番美味しく、次いで焼きもの、煮てたべるのは最低だと思っている。」

「老いた男も女も、どんなに辛くてもとぼとぼと歩いている。そういう姿にこそ、甘えを捨てた本当の人間の姿がある。」

「計画がなければ、なんとなく時を過ごして、結局は無為に過ごしてしまう。」

「もうそろそろ冬がくる、このままでいいのか、早くなにかしなければ」

「インタビューも受けないことにこしたことはない。」

「失意のときは下を見て救われるし、得意のときに、上を見れば天狗にならずにすむ。」

「おそらく、大都会の最大の魅力は悪であろう。」

「緑が多ければ人間性が恢復する、などというのは、不動産屋のキャッチフレーズにすぎない。」

「いずれも病弱、不遇、狂人といった好条件を備え~」

「貧しく、孤独で、常に悲しみに打ちひしがれているべきである。」

大文字焼き阿弥陀仏が山嶺に上がって大光明を放った故事にならい~」

「山を怖れ、山を崇う気持ちは、蝋燭の明かりだけの世界~」

「昔のものは、すべて昔の光の下で生まれ、育ってきたのである。」

「どうせお金は残しても、親戚縁者の喧嘩のもとになるだけだから、体がきくうちにつかっておいたほうがいい。」