筋肉痛

「小説家という職業」(森 博嗣著、集英社新書、2010年)を読む。
 眼から鱗が落ちる本とはこういう本を言うのだろう。著者の主張にことごとく同感である。
 第一に、『小説を読むな』である。小説というのは創造物であり、他人に類似した作品では商品価値がないという論である。これはいい。
 第二に、『売れなければならない』である。小説家は芸術家ではない。生活していかなければならない。著者は、工学博士であり、趣味のお金を得るために投稿し、それが認められて5,000万円以上の印税は入ったとのこと。その後、数十冊の著作がある。数億円と思われる。生活が変わったとのこと。
 第三に、『小説を書くこと』である。ブログで読んだ本の感想を書いている人がいるが(自分のことか?)そんな暇があるなら、とにかく書けという。そうする内に、想像力が湧いてくるそうだ。頭に浮かんだことをワープロで文字にすればいい。ネタ帳や思いついたことを書きとめて後で使おうとすると足かせになる。う〜ん、同感である。
 第四に、『本を多く読めばいいというものではない』ということである。ちなみに著者の奥さまは2〜3冊/日読書されているそうである。著者の知り合いに年間千冊〜2千冊読む人はザラにいるそうな。一冊深く読んで一遍書くのがいいとのこと。確かに、たくさん読めばいいというものではないので、自分も見習っているつもりだ。
 さらに、「人間は意識している以上にはなれない」というものだ。逆に解釈すれば意識しておれば実現できると言える。著者もそうやって来たらしい。自分の半世紀以上の生活を振り返って見てもやりたいと思っていたことが少しづつ実現できているようだ。これからも意識し続けていたい。
 その他、勇気づけられることが沢山あった。結論として自分は作家にはなれないだろうということは確実になった。

筋肉痛
 昨日の冬山登山の影響が出てきている。いつものことだ、登山をした後は水曜日位まで心地良い筋肉痛が続く。しばらくは山へ行かなくてもいいと思う時期である。しかし、木曜日になるとムズムズして山へ行きたくなる。天気予報を気にする時期である。そして場所・ルートが決まる。金曜日は、筋肉痛のことはすっかり忘れ去り週末の山行の準備を始めている。今日雨が降ったが、もうすぐみぞれになるような冷たさであった。天気図も西高東低を指している。立山方面は
これで終わりである。冬場は、トレーニングにいそしもう。