生きがい

■「abさんご」(黒田夏子著、文藝春秋、2013年)を読む。
 芥川賞受賞作である。75歳で作家デビューということに魅かれた。薄いのもいい。
しかし、横書きであることと、読みにくい。難しい漢字の多い本も閉口だが、この本はやたらとひらがながつづく、そして一文が長い。どうも受賞作は自分には向いていないようだ。

■生きがい
ある記事からの引用である。
「日本は見方によっては、世界で最高の長寿国だ。65歳になった日本女性はあと23年間生きると予想でき、男性はその後18年間生きる公算が大だ。
 しかし、有名な日本の健康的な食事習慣が長寿の唯一の要因というわけではない。スタンフォード長寿研究センターの研究員ドーン・カー氏は、米PBS放送のインターネット番組ネクスト・アベニューで、フランス語の「レゾン・デートル」に似た日本の「生きがい」という概念—生きるに値する生活—を取り上げた。
 これによって日本人は老化に伴う、消耗し費用のかかるさまざまな病気の一部に米国人よりもうまく立ち向かえるのかもしれない。(これとは別に、日本の研究者たちは、生きがいを持っている人は心血管疾患や、自殺などの外的原因で早死にする公算が小さいとしている)。
 生きがいは人の社会的役割と、家族とコミュニティーとの関わりを網羅したものだ。」