10年後の日本を予測

■「60歳で小説家になる。」(森村誠一著、幻冬舎、2013年)を読む。
 内容も良かったが、何といっても文字が大きく読みやすく目に優しいことに感動した。
「余生を誉ある生、『誉生』として生きるために、未来に視線をすえて新しい未知数に挑戦すべきではないか。では、何をすべきか。小説家になればいいのである。」
「本を読んでいるか山へ行っているかという生活は、小説家になってからはとてもよい栄養になっている。」
「不特定多数の未知の人が受け取り手となってこそ、表現者たりうるのである。」
「小説家として成功する理由; 
1. 自己顕示欲が旺盛 2.哲学的疑問が常にある 3.寄らば大樹の陰という発想を持たない 4.人格的支配に反発している 5.会社の規格に合わず社会的に不適合な人間すらフィットする、」
「小説家になる人間は、〜問題意識、哲学的疑問を抱えている。」
「人生を諦めない。」
「書けない日は俳句を読み、エッセイを書く。」
「感性を磨かない小説家は、大金を持っていながら金庫の中に閉じ込めて、小銭で勝負しているようなものである。」
「小説家の取材は、何を経験しても無駄が無い。」
「新聞はリードだけしか読まない。そこで興味を持った記事を選んで、英字新聞で詳しく読む。」
「不幸に追い詰められた体験こそが、小説家の感性を研ぎ澄ます際に役に立つ。」
「新人賞に応募するこつは、〜まず短編からスタートして長編に挑む」
「小説家の素質がある人間は、スランプごときには負けない。」
「使いまわしは即座に発覚し、次の作品を書く力がないと判断されてしまう」
「新人賞の突破に必要なのは;
1. 実力 2.選択 3.運 4.執念 5.決して諦めない精神」

■10年後の日本を予測
週間ダイヤモンドからの引用である。
「日本の人口は2005年から減少を始めており、2030年には1億1500万人、2050年には9500万人まで減ります。その一方で総人口に占める老年人口(65歳以上)の比率は30年には31.8%、50年には39.6%に上昇し、年少人口(14歳以下)の比率は30年に9.7%と1割を切ります。
日本のような先進国では年齢ごとの死亡率はほとんど変化しないので、いまのゼロ歳児が平均寿命を迎える八十数年後まで、人口構成がどうなるかはあらかじめ決まっているのです。
もうひとつはっきりしているのは、日本国の借金が増えることはあっても減らすのがきわめて難しいことです。国と地方の債務の合計は1994年に450兆円、2000年に700兆円でしたが、現在は1200兆円に迫ろうとしています。
国の借金というのは、国債を発行して集めたお金を国民に分配した結果です。この借金は年間50兆円のペースで増えており、それを1億人で割れば50万円で、これが赤ん坊から高齢者まで日本人が棚からぼた餅のように受け取っている平均的な金額です。もっともその配布先は高齢者に偏っていて、13年度の社会保障給付(年金・健康保険)は100兆円を超えているのに子ども・子育て関連は5兆円しかありません。
少子高齢化の進展とGDP比2倍を超える債務残高によって、この国の未来の選択肢はきわめて限られています。しかしそれはとてもゆっくり進行するので、どれほど深刻か気づかないまま日々が過ぎていくのです。」