資格地獄

■創作

辛夷咲き心は逸る美濃の山   禅智

 今日の配達先は愛知県である。4トントラックを運転し高速道路で向かう。4時半起床であった。山友から美濃の山へ登ったという連絡をもらい。仕事で近くを通りますと返すと帰りにでも寄ったらと返って来た。トラックではねえ〜。
 途中に白い大きな花の木が沢山立っている。これは、コブシだと思った。タムシバだろうが、モクレンだろうが、そういうことは些細なことだ。とにかく、コブシだと思った。登山中に大きな白い花に会うと疲れが癒される。
 美濃の方は、良い天気でこうも違うのかと毎回驚かされる。と、同時にもうすぐ夏山登山が始まると思うと心が逸る。

■資格地獄
東洋経済からの引用である。
「今から10年前、あるキャリアアップ情報誌の編集をしていました。弁護士、公認会計士、税理士など高級な資格取得者、いわゆる士族の方たちには「キャリアアップ成功例」として、かなり取材させていただきました。
資格を生かして自分の腕一本で生きている方は、組織で遊泳してゆるりと生きてやれといった発想とは無縁の誇りと潔さが感じられ、サラリーマン根性丸出しだった私はあこがれたものです。
ところが、あれから10年が経ち、「弁護士や会計士は昔ほど仕事がないらしい」というウワサを耳にするようになりました。それどころか食うに困る人が続出しているらしい、とも。
資格の世界にいったい何が起きているのか? このテーマに関心を抱いた私は、3年ほど前から、弁護士、会計士、税理士、社会保険労務士などの国家資格、あるいはTOEICなどの英語能力試験、はたまた、主婦やOLが飛びつきがちな趣味系資格の実態を探る取材を始めました。
その結果、明らかに違和感を抱かずにはいられない事実が、続々と浮かび上がってきました。
一言でいうと、資格は今や「高級な国家資格」でさえも、ときに人の不安に乗じて稼ごうとする「コンプレックス商法」の商品になりつつあったのです。
実際、5人に1人の弁護士の年収は、年間所得が100万円以下と、生活保護受給レベルにまで落ち込んでいます。」