こんな上司が新入社員を潰す

■創作

◎目に桜鼻沈丁花頬に風   禅智

 のどかな春の日である。このような陽気の歌が百人一首にあったのを思い出したが、うる覚えなのでネットで検索した「ひさかたの 光のどけき 春の日に 静心(しづごころ)なく 花の散るらむ  紀友則」(こんなに日の光がのどかに射している春の日に、なぜ桜の花は落ち着かなげに散っているのだろうか。)
 今回もパクリである。どうもこの路線ばかりだ。元句は「目に青葉山不如帰初鰹」である。
 今年は十分に花見が出来た。桜並木を歩いていると満開の桜には圧倒される。一方で、匂いはやはり桜の木と一緒に咲いている沈丁花に軍配が上がる。頬に当る風が心地よい。
 五感を働かせての花見であった。

■こんな上司が新入社員を潰す
日経ビジネスからの抜粋である。
「今の多くの新入社員は、親世代のリストラといった、会社の仕打ちを見て育ってきました。だから、働くことにそのものに不安を抱いている。アンケートでは「定年まで働きたい」と言いながらも、心の奥底では会社で働くことに対して神経質になっているのです。そんなバックグラウンドがあるということを理解しておく必要があります。
 「3つのA」と言われる変調の兆候があります。まず、「アブセンティズム(Absenteeism)」と言って、遅刻や欠勤の常態化です。遅刻が多くなったり、アポイントをすっぽかしたりする。うつ病になった人の過去の欠勤のパターンを解析する研究では、多くのケースでその初期に体調不良による休暇があることがわかってきています。
 2つ目のAは「アルコール(Alcohol)」で、飲み会で不自然に騒いだり、酒量が増えて顔つきがおかしくなったりするなどの兆候が出ます。ストレスを管理できない若者が、アルコールに逃げてしまうことがよくあります。
 最後が「アクシデント(Accident)。けがや事故、忘れ物などです。うつ状態になって、イライラ感や焦燥感が強くなり、こうしたことが増えてしまう。
本来、新入社員のケアや早期退職防止は会社の役割です。かつては多くの企業で数カ月の新入研修がありました。合宿などで同期の絆を深めてから、職場に配属されるのです。だから、配属先での悩みをお互いに打ち明けられる仲間がいました。
 それが最近はOJT(オン・ザ・ジョブ・トレーニング)が増え、コスト削減もあって最低限のマナーや知識を教えるだけで現場に任せてしまう。職場の上司や先輩も忙しいので、新人に配慮する余裕がないのが現実でしょう。
 職場の上司や先輩、社長からいきなり「自立しろ」と脅されるような環境にある会社ほど、新入社員が早く辞める傾向があるようです。研修を短くして数百万円のコストを削減できたとしても、その結果として新入社員が1人でもすぐにやめてしまったら、損失の方が大きいはずです。
 最近では若い社員に対して「グローバル化」「即戦力」とプレッシャーをかけるような企業が増えています。それとは別の視点で、新入社員など若い世代の早期離職を防ぐための態勢をどう構築すべきかを、社長や人事部門がもっと意識すべきではないでしょうか。」