笑顔咲く

■笑顔咲く
◎荒れた田に赤白黄色の笑顔咲く    禅智
 今朝などは涼しさを通り越して肌寒い。もう扇風機すら不要になった。今朝は快晴であり日陰が嬉しい。田圃には稲穂が頭を垂れており、稲刈りももうすぐだろう。実るほど頭を垂れる稲穂かな。
 通勤路に休耕田だか耕作放棄田か分からないが雑草の生い茂った田圃がある。そこに、小さな赤い花、白い花、黄色い花が咲いていた。雑草という名前の植物はないが、名も知らぬ小さな植物も一生懸命に笑いながら生きようとしている。
 赤江川は澄んでいた。鴨が2羽と羽黒蜻蛉が一匹寄り添うようにしていた。
 先週の松川に鷺が一羽水中に立っていた。川の中を見ると10cmほどの小さな魚がうようよ泳いでいるではないか。少し感動したものだ。

■「死夢」(小笠原 慧著、角川書店、2009年)を読む。
 途中で中断することができなかった。最近にない秀作であると思う。わくわく、どきどき、どんでん返しに、意外な結末と文句の付けようがない。
「死夢は、人に死が迫っていることを告げる一種の予知夢であり、同時に、死を受け入れる境地へと人を用意させる掲示夢でもある。」
鬱状態にでもなっていれば、日頃大事にしているものにも関心が薄れてしまう」
「神経が疲れているときは、何かと過剰な反応を起こす」
「自分がしたことは、後で必ず返ってくる」
「自分が罪を抱えているかのような思い込みに囚われた状態を罪業妄想といいます」
「スポーツをしていたものには、ありがちなことだが、中年期になって運動不足も重なると、急に肥満してしまうのだ。」
「田舎の人間は、滅多に歩かない」
「末期がんの患者は、死が近づいてくると特有の夢を見るみたい」
「心に疚しいことがあると、怖い夢を見て、命を奪われると信じていると、本当にそうなってしまう。無意識や暗示の力は強力だ。」
「これが諸悪の根源だと言わんばかりに〜飛び出した腹を指先で押さえた。」
「田舎は基本的に、自給自足です」