輝き

■輝いて
◎輝いて今は昔のプラタナス     禅智
信号待ちで東の方を見る。ビルの壁が輝いている。空一面曇り空であったが、東の空の山の端の上にすこ〜し青空が見えていて、太陽が顔をのぞかせている。そして、低い高度のため壁に垂直に近い角度で当たり反射していることが分かった。
目の前に見えるのはカエデであるが、頭の中では城址公園の大きなプラタナスをイメージし、♪プラタナスの枯葉舞う冬の道で〜、口ずさむ。
自分には輝いていたことがあったのだろうか?あったような気もするし、なかったかもしれない。いや、これからだろう、などと考えていたため、ブックポストに返却する本を忘れてしまった。帰りに返した。最近、歳相応にボケが頻発している。これもまた楽しい。
朝の曇りから一転して昼からは青空も広がっていい天気になったが、風が冷たく湿度を帯びている。

■「吾輩ハ猫ニナル」(横山 悠太著、講談社、2014年)を読む。
 中国語のかな混じり文という内容であった。読めない漢字が多いと嫌になるが、この本は全てルビが振ってあることと、漢字が中国語なので飽きさせない面白い趣向である。中国に留学されている方が書かれた受賞作品である。
 手機でケータイ、土豆でじゃがいも、漢字では馬鈴薯と書くだろうと思いながら読んでいくと面白い本である。中国人のために日本の本を書くというのがきっかけになっている。