そよ風

■そよ風
◎そよ風がうなじを撫でて夏近し    禅智
 初夏というか盛夏のような陽気である。あぜ道の土筆もスギナに変わり、花も変わった。
ラーメン屋さんもつけ麺の幟を立てている。こんな日に、早朝から草刈りをしている人がちらほら見かけた。
 目をつむっていると、少し汗ばんだ首筋に心地いい風が通る。もう少し、もう少しとやっていると、やがて身体全体が自然と同化したようになる。
 通勤時に鳥の写真を撮っているが、まともに撮れたものがない。カメラも欲しいなあ!
 職場ではゴールデンウイークに登山するのかと聞かれた。昨年の記録を見ると北関東に登っている。今年はどうするか。何となく気乗りしない。あくせく登ってもっと思ってしまう。やはり、精神的な安定がないと登山は出来ない。反面、山に登れているということは、生活面での安定を証明してくれているようだ。まだ、決めかねている。後押しがあればすんなり実施するだろうになあ。
 帰りの夕方の太陽は真っ赤に燃えていた。大きな、大きな太陽であった。
 夕飯はソーメンであり良かったが、鍋に入らないからといって半分に折って茹でてあり少し残念である。腹に入れば同じということではない、あの腕を顔まで上げてつゆに入れて食べるのがソーメンである、と思う。