おすそ分け

■おすそ分け
 学校での話である。農家を営んでいる方も多く、大きな落花生をいただいた。普通の2倍以上の大きさがある。大きくて炒ることができないので殻のまま煮込んである。香ばしい香りが口の中に広がる。
 そして、別の方からはミカンである。庭になっているのを全員に配っておられた。最初、ナツミカンかと思うほど大きかった。甘いという。
 自分は何もお返しできないので、言葉で感謝を表すのみであった。
 天気は雨なので予定が変更され、午前・午後とも屋根のある土の上であった。風がまともに吹き込むので寒い。この寒さで冬が近づいたことを知る。だんだんと、雨水の水温が下がり、やがてみぞれに変わり、そして雪になる。
 授業は雪囲いであった。しかし、竹を4本立てる方法は済んでおり、棚のような形式で囲いを作るのであった。よく通りで見かけるものである。
 4隅に杭を打ち、長い竹を傾斜を付けてバンセンで取り付け、短い竹を10cm間隔で縛っていくというものである。最初の高さは50cmであった。縛り方は、男結びで雪吊りの廃材で行う。
 続いて、全て解体後、再度作るが高さが110cmである。こうすると、縛る位置が胸の高さになるので、男縛りが出来ない。できても緩い。また壁にぶつかった。

■「いつまでも若いと思うなよ」(橋本 治著、新潮社、2015年)を読む。
「ただでさえ年寄りはきたないものだから」
「自分の老いというのは他人事なのだ。」
「高齢者として認定されるのはいやだが、高齢者であることへの特典を受け入れるのはやぶさかではない。」
「〜老いは病気ではないから、治るということはない。」
「私にとって仕事というのは、手でなにかを作り出すことなので〜」
「壁にぶつかった時が人生の考え時で〜」
「自分の老いには気がつかないが、他人の老いには敏感になる。」
「背広というのは男の万能服なのだ」
「別に見る気もないのに、鏡や窓ガラスに映った自分を見ると、今まで見たことがないような自分がいる。」
「栄耀(えよう)に餅の皮を剥く、ということわざは、豊かでいいですねと持ち上げておいてその後に、バカだねえが続くという〜」
「税金は恐ろしいと聞いてましたが、聞きしにまさるもんですね。」
「生活なんかない」
「〜人はオーバーワークが重なって、それが当たり前の状態になってしまうと、出来ませんということが言えなくなるのです。」
「人間は年を取ると孤独になる」
「生きる活力に満ちた病室」
「死ぬんだったら心臓病」
「〜黙ったままでいると、いやなものが体に溜まって害をなすような気がするからです。」
「気に障ることやイライラすることを極力排除するようにしています。」
「誰もが自分の老いに対してアマチュアだというのは、老いを迎えた人の頭の中に若い時の経験しかないからです。」
「原稿を書くという行為はとんでもなく体力を必要とします。」
「年寄りの頭は、機能が少し低下したって、若いままです。」
「〜惚けたかと思いはしても、ボーッとしたまま頭脳は明瞭だったりします。」
「多くの女性は、自分の見た目ではなく、見たい目に従って自分を構築しているらしい。」
古稀・・・人生七十、古来稀(ま)れ」
「生きるのが楽になると、人間は長生きするな」
「ああ、もう頑張らなくていいんだなあ」