千石城山

■千石城山
 今日も所用で午前中がつぶれる。11時ごろ車が空いたので家人とシェアする。さて、いつもの雪山で登っていない山を思い出すと、瀬戸蔵山、大辻山、来拝山、千石城山、小佐波御前山、牛岳、医王山と7座ほど出てきたが、お金がかかる山を外し、遠い山を外すと限られてきた。今日は、遅い出足になったので、一番近い千石城山に車を走らせる。
 夏山の時は剣親自然公園の駐車場または林道を通って登山口まで車で行けるが、この時期除雪はされてないので、道路沿いのここで駐車である。

 夏山の倍ほどの時間がかかるが、この時期にしか出来ないので貴重である。
 自然公園の管理棟まで来た。上市は雪が深い!今日も装備なしで来ている。大丈夫か?一人下山者とすれ違う、装備はバッチリの人であった。様子を聞くとかなり雪が腐っており、ゴボリっぱなしという。スノーシューであった。

 登山道は冬道のみで切られており、雪が多く急坂が多い。

 ちぴっこ広場から登るので、まあ夏道と言えば夏道である。杉の樹林帯の中は日陰なのでトレースの上を歩いている限りが大きく沈まなかったが、少し外すと膝くらいまで潜ってしまう。
 途中、トゲトゲの木が2セット見つかった。「あんた、たらけ!」と声を出す。

 展望塔が見えたので、もうすぐ登山道入り口だと思っていたが、標識が見えない。
 この状態である。これでは、遠くからは見えにくい。

 やっとスタートラインである。天気予報は午後から雨ということであったが、雲の様子を見てみると雨雲はあるが薄いので15時ぐらいまでは持ちそうだ。下手に太陽が出ていない方が雪道にはいい。ここからは、夏道で登ろうと決めていた。しかし、夏道が切られていない。冬道の場合は、直登ルートである。もちろん積雪がないと出来ない。有利ではあろうが、急坂が続く。ふり返って下を撮ったところである。

 登り一辺倒でかなりきつい。上の方に尾根が見えて来たので、尾根まで出ればほぼ水平道になる。もう少しだが、滑って滑落の危険があり、高度は稼げない。

 尾根に着いて一休みである。野鳥も啼いていたが、シジュウカラエナガと『コロコロコロ』と鳴く得体の知らない鳥とカラスであった。静かな山歩きである。
 登頂したが、頂上の標識の埋もれ具合から積雪量が推定できる。

 この山は剣岳展望台の一つであるので、北方稜線を撮るがかすんで見えない。

 まだ13時前なので貸し切りの頂上を堪能して一服しようと考えていた。ここまで汗もだいぶ出ている。しかし、しかしである。あまり見ない足跡がある。まだ、新しい!

 この人間の手のような足跡は、自分の乏しい知識から見ても熊しかいない。こいつは冬眠後なのだろうか。出くわすと食欲をそそらせる体形なので、お茶も飲まず即撤退である。
 下山はひどかった!膝まで潜るのはいいとして、股まで潜ることもたびたびある。腰まで潜って脱出に苦労したところもあり、クタクタであった。
 登山道近くの展望塔が見えたので撮った。

 夏だとここから車でGO!であるが、ここからさらに30分ほど下らなければならない。ダムの展望を最後にした。

 この状態では、自分の持っているスノーシューは無力に近いであろう。また、カンジキも似たような状態である。やはり長靴でいいと思う。転倒時にカメラのレンズ部に雪がこんもり入ってしまった。かなり苦労したが、久しぶりに山に登った!という感じがあった。帰宅後は、湯船に入って昼寝である。明日からは雪ということである。トレースが消えてしまうが、それはそれで面白い。