老後のたしなみ

■老後のたしなみ
 今日も暑い。いつものとおり涼しいコーヒーショップでゆっくりと本でも読んで過ごそうと考えていた。家人を送る時に、草が伸びていると指令を受ける。
 外はうだるような暑さである。しかし、やることにした。造園学校時代の作業服がある。まず、お茶を冷やす。冷房を入れる。そして、準備をして取り掛かる。
 実家の前庭だけやった。裏はもっとひどいが明日でもやろう。
 作業服は汗で色が変わっている。すかさずシャワーを浴びる。日に2回浴びることもある。そして、冷房の部屋で休む。ちょうど、山の番組をやっていた。
 昼はどうするか。ポイントの使えるファミレスに向かい出費なしでランチを食べる。平日でも昼時間は混んでいたし、うるさかったね!
 そして、何を思ったかポロシャツを新調することにした。毎日代えなければならず、洗濯が追い付いていない。老後のブランド店は”光沢クロメート”である。
■「孤独の力」(五木寛之著、東京書籍、2014年)を読む。
「介護を受けつつ生きることは人間として本当につらい。」
「その時期のことを、その時期になって考えたのでは遅い。」
「どんなふうに自分が林住期から遊行期を生きていくか、ということが、いま私たちに問われている〜」
「セイダカアワダチソウという外来の植物が、移動したり繁茂したりすると、この国では敵視されて生存が難しくなることから、背が低く適応したという。生物学的には馴化(じゅんか)と言う〜」
「〜本を読むというのが孤独からの最大の逃避である。」
「人は力尽きて死ぬ。」
「本来仏教は、真実を求める仏教修行者は労働をしない。」
「労働することは、人が智恵を磨く上で邪魔なのか。」
ディオゲネスという、一日中ごろごろ寝て、働かないで、ものばかり考えている哲学者がいたが、ものを考える人間は働かないものだ、と言った。」
「人間というものは裏切るものだ」
「隠遁(いんとん)に憧れたのは、やはり上流の人だったからなのだろうと思う。」
「〜老人の徘徊は、ある意味では聖なる歩行というふうに私たちは見て、〜頭ごなしに叱ったりしてはいけないと思う。」
「人間は動くというのが本質である。」
「連帯を求めて孤立を恐れず」