日光白根山

日光白根山
 白根山と言えば昨年噴火した草津白根山が記憶に新しいが、日光にもあると聞けば「知らねえ」となる人も多いのではないだろうか。関東以北の最高峰である。場所は、今月初めに登頂した至仏山の近くである。法事が終わった後にナビを一般道に合わせて向かった。至仏山の時は、R17から林道へ誘導され夕飯と翌日の朝食が買えなかったので、今回はあらかじめコンビニで買っておいた。しかし、R17からR120に誘導されて前泊した道の駅かたしなの前を通る。ロープウェイ乗り場は国道沿いという抜群のアクセスであった。
 駐車場を探すと、ロープウエイ前はロープが張ってある。そして、登山者用の駐車場が案内されている。一番奥の、グランドぐらいの大きさであった。トイレは無料で水洗で紙付きであった。10台ほど停まっていた。至仏山から一時間ほどの距離ではなかろうか。
 ロープウエイから200mとはいえ、登山者駐車場を一番奥にするのはいかがだろうか。同じお金を払うのである。ここは、散策コースがあるので、観光客も多いようだ。そして、こうした観光客はすぐ近くに停めることができる。考えるに、登山者はお金を落としていかないからだろう。
 標高1500mほどなので、毛布を掛けなければ寒かったね。
 ロープウエイは通常は8時始発であるが、8月は7時半になっている。切符売り場の建物の中に温泉もある。

 10人ほどが切符売り場に並ぶ。そして、乗り場へ向かう。ロープウエイとなっているが、いわゆるゴンドラである。改札の時に一人と応えると後ろから見知らぬ男の方が前に躍り出て一緒に乗ることになった。天気はピーカン、快晴である。

 ゴンドラから思わずシャッターを押す。

 山頂駅は散策用の施設が整っていた。

 登山口の標識があった。


 自然の流れでゴンドラでいっしょになった方と話ながら歩くことになった。この方は、福井県の方である。自称70歳というが60代に見える。定年後、若い時にやっていた山登りを再開され、百名山80以上はこなされていた。
 この方、自分と同じで「抜かされることはあっても、抜くことはない」といい、今回も二人で10人以上に抜かされた。そして、定年後奥さんから車中泊がしやすいワゴン車をプレゼントされ、自宅に戻らず宿泊しながら全国を回っているという。百名山のなかでも長い工程の山がいくつかある。テント場がなく、山小屋も避難小屋もない。その方は2泊は必要という。「ダマテン」という言葉で表現された。黙ってテントを張るという意味である。指定場所以外はテント禁止ということは分かっているが、ビバークなら認められると私が応じる。自分の場合もこうなろうか。
 標高差で600mほどである。まもなく、大日如来像が祀ってある。

 道はよく整備されており、歩きやすかった。
 直ぐに七色平に着く。散策コースの終点である。

 樹林帯では花が群生している。別のグループも来て、花の名前を言い合っていたので、「カニコウモリ」と教えてあげた。ダケカンバ、コメツガ、シラビソ(オオシラビソではなかった)など自然解説もしながらであった。
 樹林帯を抜けると、広いガレ場が目の前に現れた。

 こうした予期しない場面も登山の楽しみの一つであろうが、正直難儀したね。
 あと、500mの標識である。

 ガレ場を滑りながら登って行くと、残り300mの標識である。

 あれが頂上だろうと思うと、残り200mの標識と祠であった。


 ここから一旦下り、最後の急登である。

 登頂である。

 燧ヶ岳が良く見えた。そして中禅寺湖が見えるので、その前は男体山である。今年、登れるかなあ。

 十分に雰囲気を満喫して下山である。ゴンドラの降り場には登山時間は5時間と大きく表示されていたが、手元のガイドブックでは4時間20分となっている。コースタイムは休息時間を含まないので、5時間30分で下山出来たのは自分としてはいい方か。
 野生動物をいれないために出入りの度に扉を開け閉めしなければならない。
 湧き水もあった。


 帰路、天気が良かったがにわか雨に会う。信号待ちで太陽の反対側にスマホを向ける。
 大きな虹であった。

 帰路も国道で誘導してくれるのでありがたい。地元のラーメンを食べる。

 今回は足裏が痛くならない。課題であった下山のスピードは改善していない。10分のところ13分かかっている。そろそろストック持参になろうか。