日常

■日常

 雨上がりの朝を迎える。届いたのは短いメールだった。研修会の案内である。最近、生活を切り詰めている。まずはガソリン代の節約で、必要な時以外は送り迎えしないようになった。そして、氷がある。もう十年以上前のことであったが、水道水に含まれる塩素に神経質になり、浄水フィルターを通した水に加え製氷器の氷は使わないようにした。氷を店で買って来るのである。しかし、これも廃止になり製氷器の氷が復活した。子供達が帰って来た時のために市販の氷も常備されている。最後にゴミ袋がある。老夫婦二人なので、45リットルのゴミ袋を使う頻度が減って来た。

 ゴミ袋について昔、半透明にしたらゴミの量が減ったとはいうニュースがあった。そんなバカなことがある訳がないと考えていたら、もっともらしいデータが登場した。この瞬間に胡散臭いモノを感じて、無関心になった。似たようなことに、スーパーのポリ袋の有料化がある。これも環境に優しい取り組みで、再使用可能なエコバッグにしましょうという。これも気に食わないなぁ。この為に倒産した会社を知っている。安全に店の外まで持ち運ぶまでが責任ではないだろうか。当時の自分の感覚では、違う材質に変更になるということを疑わなかったが、結果は有料化になった。これも胡散臭いねぇ。必然的にポリ袋を無料でくれる店が優先になる。あらかじめポリ袋の料金が上乗せされることなど折り込み済みである。人の弱みにつけこんで儲けようという姿勢か、商品を安全に自宅迄運んでもらおうという姿勢の違いかと考えている。

 今日も予定がない。ありがたいことだ。いつもの日常が待っている。朝食後、図書館迄歩く。家人の予約本を借りるためである。そして、いつものセカンドオフィスへ向かう。

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 暑くなったからだろうか。朝の早い時刻にも関わらず混んでいる。いつもの顔のごついおばあさんは定位置にいる。隣が3人組で盛り上がっている。嫌みのないうるささであった。店のスタッフはいつものコンビである。自分の顔は覚えられたろうか。

 今、植物図鑑を読んでいる。著者は、先日お会いした森林インストラクターの方である。自分よりも3歳下の方である。再会する可能性もあるし、何かのきっかけで世界が広がるかも知れないので、出版されている本ぐらいは読んでおこうと考えた。本人から買えば少し割引になるらしいが、4冊なので高額になり今の自分の経済状況では手が届かない。

 読みはじめて衝撃を受け続けている。多方面に渡る豊富な知識と見識。森の生活文化迄網羅されている。観察会に参加しても植物の名前や特徴しか説明しない方(出来ない方)が多いが、こういうのは自然解説とは思いたくはないと考えていた自分にとって、眼から鱗の図鑑である。まだ、読み終えるには時間が必要である。

 頭がふらふらになる。もう限界のサインであるが、コーヒーが残っているので、もう少し。

目の焦点も定まらないまま歩く。昼御飯はどうするか。などと考えながら家路を歩いていると、ポツリと雨粒。まだ明るかったが、速足でファミレスに入った。

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 食べ終わった頃に大雨になった。雨が止むまで足止めになった。

■「雑草観察ブック」(亀田龍吉著、世界文化社、2019年)を読む。

「春に特化した生活史を持つ植物をスプリング・エフェメラルと呼んでいます。」

「ミドリハコベ・・花柱3本雄しべ5~10本、コハコベ・・花柱3本雄しべ1~7本、ウシハコベ・・花柱5本雄しべ10本」

スベリヒユ・・・ω3脂肪酸を多量に含有する」