とろとろ

■とろとろ

 今朝は6時前から活動開始である。靴下を履き長袖、長ズボンに加え、頭から洗濯ネットを被る。いやいや、変質者ではない。実家の裏庭に成っているミョウガを採るのである。大敵は、蚊である。完全防備で臨んだ。いい具合のミョウガが20個以上採れたので、明日家人の実家に持って行ってもらう。うっすらと汗ばむ。

 朝食後、家人を送った足で山へ向かう。この時期の山と言えば避暑を兼ねた3000m級の山というのが普通である。里山なんかに行く人はいないだろう。しかし、なんだか引き込まれるように上市方面に向かってしまった。たぶん、汗をかきたかったのだろうと思っている。車のラジオからは熱中症の危険がありますので、運動などはしないようにと連呼されている。激しい運動はしない方がいいという意味だろう。登山の運動強度は弱い。やはり駐車場には車がない。

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 千石城山の登山口に到着である。意識の上では登山ではない、散策のつもりで歩く。ポカリ500mlだけを持って普通の靴で登る。5分も歩いていないにも関わらず、ポロシャツの色が汗で変わり、腕から汗が吹き出し、額からはポタリポタリと汗が滴り落ちる。レンズの内側にも落ちるので、指で拭きながら歩く。それでも、スギ林の中に入ると木陰で涼しかった。ところが、3分の1ほどのところで、ふらついた。汗が目に入りまともに開けられない。ちょうど、ベンチがあったので、座ってポカリを飲むと一口で半分ほども飲んでしまった。これは、危険なサインであるので、ここで引き返す。ポロシャツ、スボンは汗でとろとろである。

 しかし、このまますごすごと帰るのは情けないと、以前から興味のあった第二登山口を確認に行く。林道をだいぶ登った場所に“らしい登山口”はあった。機会があればここからも登ってみたいものだ。

帰路、車のエアコンは消して外気を取り入れるが暑い。シートベルトの内側が汗でびっしょりになっている。ここから、自宅まで飛ばす。帰宅後、真っ先にシャワーを浴びる。冷水シャワーで仕上げて、エアコンの効いた部屋で扇風機の風に当たっていると生きた心地である。やはり、自分の感性はこの感覚を得たかったのだろうと納得した。

■「光まで5分」(桜木柴乃著、光文社、2019年)を読む。

「保険証のない身では、医者へ行くにも実費だ。」

「死んだことにしなければ生きていられない人間~」

「人間の顔は、見ればだいたいどうやって生きてきたかがわかる。」