木材市場を巡る

■木材市場を巡る

・朝2時45分に目覚める。スマホのアラームは3時にセットしてあったので、アラームを解除する。もうそろそろ起きなければとうつろうつろしていたが、寝過ごしてしまった。時計は午前4時ちょうどを指している。慌てて身支度する。

・今日は、岐阜県関市で森林インストラクターの研修が行われる。案内状には、関ICからすぐと示されている。しかし、こっちは年金生活者で、今回の消費税増税による緩和策から外れている身である。自分は市民税を納めてないにもかかわらず、世帯単位による支給のためプレミアム商品券からは外され、子供の授業料無償化の恩恵も既に遅く、従来からキャッシュレスという生活様式に付いて行けずポイント還元も異次元に思えて来る。

・そんな状況なので、高速道路など使える訳がない。パソコンでルート検索したら、一般道で4時間位と出たので、4時出発とする。

・しかし、カーナビに行き先をセットしたら、6時間以上掛かるとアナウンスされる。これでは間に合わない。その時は、途中から連絡して欠席しようと、幾分スピードを上げて向かった。幸いに4時間で到着したので、セカンドオフィスを探して、モーニングを食べて身体を休めた。

 集合場所に着いた時は最後であった。さっそく、見学会場に相乗りで向かう。

 木材市場である。着いて驚いたね。こんな天然記念物のような樹木が販売されている。

 

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 この会社の場合は、丸太ばかりではなく、板材でも売っていた。

 ”読む植物図鑑”を執筆された先生が案内されたが、この状態でも樹種が分かる。まったく、恐ろしい知識である。自分は4m単位で伐採されることを知っていたので、短い丸太の理由を聞いたら、そんな事も知らないのかとたしなめられ、広葉樹は2mが基本ということであった。

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 樹種は、記録して来なかったが、ここは広葉樹が全国から集まる会社であり、記憶ではケヤキが一番多かった。その他、クリ、ブナ、カエデ、ナラ、キハダ、トチ、クルミ・・・・。

 しかし、外に陳列してあるのは安い材である。銘木と言われる高級材は中でセリにかけられる。

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 セリの金額をそれとなく聞いていたが、100万円以上の取引もあった。また、成立しない取引もあった。荷主の希望価格では売れなかった場合はこうなる。

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 売れた製品はリフトを使ってトラックに積み込む。

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 2軒目である。ここは、丸太専門である。今日はセリが無さそうであった。

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 昼時間前に弁当持参の方以外で昼食である。バランスを考えて定食にした。

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 午後からは、3件目である。道の駅に停めて徒歩で向かう。途中、そば畑が至る所で見られた。

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 ここは、別の団体と共同見学であった。A材、B材、C材の見分け方の説明を受けるが、なかなか厳しい。ここには、いわゆる並材と言われる、枝打ちのされてない材が並ぶという。枝打ちのされている材は、直接別の市場に行く。

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 A材は製材所、B材は合板など、C材はチップということであった。この会社の特徴は個人からの持ち込みを行っているという。軽トラで数本積んで小遣いを稼いでいる方が多い。肝心なのは伐採届があるかどうかで、違法伐採は受け入れないという。

 また、自分は太い方が高いと考えていたが、直径が50cmほどの丸太は使い道がないので合板用になってしまうという。その理由は、皮むき機械に入らないという。立派な太径の大木が積み上げられていたが、全てB材ということであった。

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 そして、認識が変わった話があった。国産の材木が売れないと考えていたが、実際はA材は取り合いになっているという。こういうことを考えると、森林の保育作業をもっとやり、良質の材が出せれば売れるのだと思った。しかし、実際は手を入れれば赤字になるのでだれも手入れをしない。そのため、並み材ばかりになり山へお金が行かないという悪循環になっているのではないか。

 また、この会社は薪も販売している。ピザ屋さん向けにも販売しており、薪を一本一本ブラッシングしてから箱詰めしていると聞いて驚いた。四国の方へも販売しているという。

 今回の研修も日ごろ行けないところばかりであり、いい刺激になった。来年は富山で実施というので、どこがいいかと聞かれいくつか候補を出した。