仕事始め

■仕事始め
 昨年の暮れに一家5人が揃い、慌ただしい正月になった。成りは大きくなったが、ラーメン作れだの、何々を買って来い、など昔と変わらない情景であった。ただ、一つ違うのは、どこそこへ連れて行けというのが無くなったことだ。二人は免許を持っているので、家人の送り迎えもこなしてくれこの点は楽になった。
 今日はいい天気である。正月三が日も終わり、今日から仕事始めである。もちろん会社勤めなどという不毛の生活はしてないので、気分は個人事業主である。
 さあ、セカンドオフィスへ向かおうとあちこち模索する。基本的に自宅では仕事をしないことにしている。まあ、昔はやったノマドのようなものだ。
 ノートパソコンを下げて歩く。車は使えるがまだ二人いるので車使用の優先順位が最下位の自分は車の使用を放棄する。
 約30分ほどのコーヒーショップに到着する。太陽がまぶしかった。今後の自分を祝福してくれるような気がした。
 快適な音楽と香しいコーヒーの香りに包まれてパソコンを開く。しかし、あくせくと操作などしない。まずは、新聞のWEBを開いて死亡記事を確認する。政治経済欄は見ない。そして、おもむろに、持参して来た本を読む。今日ははかどるかなどとは考えなくていい、また明日やればいい。こうして、至福の時間が過ぎていく。
 これは、いつもの生活と何が違うのかと問われれば、行動パターンは同じであるが意識が違うのだと応えざるを得ない。
 セカンドオフィスについては、いろいろ探している。自分の強みは車で行けない場所(駐車料金がかかる)も行けるということだろう。正月は、さすがにいつも利用しているコーヒーショップは満員で騒がしかったのであちこち探し回った。
 少し高いがいい雰囲気の店が見つかった。これからも贔屓にしよう。

■「消えていく日に」(加藤千恵著、徳間書店、2018年)を読む。
「当たり前だけど、完璧なんてないのだ。」
「いつか忘れてしまう。忘却の現象は悲しい。そして優しい。」
「会社は会議ばかりやっている。」