■続く老化
昔、文部省唱歌と習った歌に、♪♪線路は続くよどこまでも~という歌を思い出していた。そして、これをもじって♪♪老化は続くよどこまでも~と替え歌を口ずさんでいた。
昨日、いろいろ買い物をしており、店に入る時にマスク着用となっているので、車から出たところで気が付き、車まで戻って探したが見つからなかった。仕方がない、新しいのを使おうかと考えていると店のガラスに顎マスクの自分を発見したのであった。
日頃付けないので、こういう時には困るね。だいぶ、ヤキがはいったな。
今朝のことである。起きて髭を剃ろうとしたが、なぜか先に洗面をしてしまう。こうすると、髭が乾くまで反れないことになる。なぜか、分からない。
前回、財布を車の上にチョイ置きしたのを気づかず走ったら、前に転がり落ちていたと記憶していたが、またやった。今度は、スマホである。スマホを車の上に乗せたまま次の行動に移ろうとしていた。
さっきである。めがねが見当たらない。こういう場合、慌ててしまうと足で踏んでしまう。これまでに何回かあった。探そうにも見えない。足はすり足と手探りで見つけ出した。
今日も仕事である。何か問題でも?朝食は、マフィンが売り切れなので代わりのロールパンを買って来た。そこに、ハムとチーズを挟む。いつもの朝食である。
ここで昼食を作るところであるが、ご飯が無くなる恐れが出て来たので、余ったら作ることにして、今日は外食にする。
昼からなので、それまではセカンドオフィスで過ごす。ここはいい。前にも書いたことであるが、自宅に書斎を持てるなら、庭に面した大きな窓の前に机を置きたいと考えていた時期があった。今日の店は、まさにその通りの作りである。電源もWi-Fiはもちろんのこと、適度なエアコンと快適なBGMもあり、広くて静かで、120円のコーヒーで3時間が過ごせるコスパ一番である。
気が付くと、雨が降っていた。
そろそろ、昼食である。最近栄養のバランスが悪いと考えており、セルフの蕎麦屋さんに決めた。
セットを頼んで、片手にお盆を持ち、テーブルに置こうとした瞬間、蕎麦の丼がズレた。そのままバランスを崩し、掛けそばはドンブリごとひっくり返った。
辺りは、ゴミの山と化す。店の人には、自分の不注意で申し訳ないと平謝りし、寂しくカツどんとサービスのかき揚げを頬張っていた。
あらかた食べ終わるころ、新しいのを作りますと言われたが、自分の不注意なので断ったが、そのまに、もう出来上がりましたと言われたのでもらった。
全く、涙が出そうな神対応であった。店のマニュアルにはこういう場合は書いて在るだろうが・・・・。これから、おにぎりをやめて、毎日通うことにしようか検討中である。人生、お金の問題ではない。ハートの問題であると考えている。
老化はどこまでも続かない、死ぬまでしか続かない。
■「夫・車谷長吉」(高橋順子著、文藝春秋、2017年)を読む。
「なくしたボタンを探すために元来た道を歩いていく人。ついに見つける人。よほどの貧乏人でもこんなことはしない。」
「払えなかったら出ていけばいい~」
「語ることは(書くことは)自分を崖から突き落とすことだ。」
「こういうふうに人さまの厚意に平気で注文をつけることがある人だった。」
「毒がなければ小説は書けない~」
「~次ぎ次ぎに原稿を書き続け、それが心臓発作を呼び込み~」
「原稿は、己の命と引き換えです。」
「~急に職を解かれて、昨日は物が歪んで見えたそうだ。」
「~“会社をクビになった”と話したところ、~“それはおめでとうございます”とにっこりした。」
「会社に席がなくなると、家にも席がないような気になる」
「~今の生活はすでに破綻している~」
「苦労も厄介も引き受けようと思う」
「人は五十歳を過ぎれば、知人が死ぬことも多くなる。そのうち自分だ。」
「~へんな思い込みがあって、十三という数字に支配されている気がしている。」
「忘れられてゆくこと 忘れること は彼にとって救いなのだ」
「おれは貧乏だが、貧乏性ではない」
「~ともかく何はさておいても毎朝4,50分の散歩を義務づけるようにした。」
「期せずして行動療法になっていたのかもしれない。」
「十三年かかった。一生治らない、と思っていた」
「悪いことばかりの中に、間違ったようにいいことが起きる。」