故障

■故障

 今日も仕事である。今日は、4時に目覚めた。久しぶりに、音楽を掛けながらうつらうつら出来た。

 5時に起床し、朝食を作る。いつもと同じである。続いて、昼食の弁当である。今日も、揚げを下処理しているので、半分に切って袋状にし、おにぎりのご飯や具を詰める。今回もうまく行った。ご飯を詰める前に、握りずしを作る時のように、片手でご飯を掴み、転がしながら固めてから入れるとうまく行くようだ。内容は、いつもと同じである。

 コーヒーを買ってから職場へ向かう。雨が降ったり、上がったりであった。気温が低いので窓を閉めても問題ない。もう30分で事務所へ向かおうと考えていると、自分の車の横に初心者マークの軽四が停まった。そうして、窓越しに、初めてなので行き方を教えて欲しいという。仕方がないので、いっしょに事務所へ行く。今日もラインは9時開始である。これは、昨日の休日分と今日の分があるからの処置であるが、昨日は30分ほどの稼働分しかない。自分は、筋トレ作業である荷卸し後、投入工程になっていた。ということは、30分間だけ荷卸しすればいいことになる。

 時間になったが、品物の入荷が少ない。9時スタート時点でも1時間分ほどしかない。配置表通り9時からラインに入った。しかし、10分も稼働していないにもかかわらず、配電盤からインディージョーンズのけたたましいアラーム音が鳴る。ここでラインが止まる。まあ、いつもの奴である。品物が少ないのでちょうどいいかなと考えていたら、10時40分に昼休みになった。3時間ほどの休みである。欧米か?とも思ったり、今日は遅くなりそうと思ったりであった。

 午後の開始である。しかし、ラインは稼働しない。待機の時には、自然と作業者同士話し合いになる。自分は、名前も知らない方から、力がありそうだと言われた。お世辞とは分かっていたが、こころ当たりがある。荷卸しで皆が辞めて行く理由の一つに、通い箱を4段に積むことがある。まあ、20~25kgのプラ箱を胸ぐらいまで持ち上げなければ詰めない。しかし、自分はそんなに苦労せずに詰めるのである。これは、お腹の出っ張りを使うのである。ここに乗せるとほとんど負荷は感じない。自然、スムーズに見えるのだろう。ある大学生などを見ていると、一度に乗せられないので、一部を乗せてからずらして積んでいる。

 最近、生活に変化があった。自分は間食のお菓子を切らさない生活をしている。これが肥満の原因のひとつである。人生、楽しみも無ければつまらない。ここ数年、お菓子の袋を左右にひっぱって開けなくなっていた。もちろん、接着を強くしたのではなく、自分の力が弱くなったのである。それが、先ほど開けたら、楽に開けることができた。

 実感を得た瞬間であった。

 全員このまま、15時30分まで待機になり、帰宅を指示された。今日も作業服の洗濯はいらないね。

 毎年、大きな故障はあるが、自分の経験では2時間止まったのが最長であった。今回は、これを大きく上回りそうである。

■「植物忌」(星野智幸著、朝日新聞出版、2021年)を読む。

「~地球上はみんな共食いしてるんだ~」

「ピンチはチャンス」

「~おまえはおまえ自身が想像したものそのもであるのだ~」

「やっぱり人生、楽に生きたいですよね。人に気を使わずに、人の顔色なんかうかがわずに。したいことを、したいときに、したいように、する。」

「記憶喪失って、選べるんだよ。」

「~鬱病の人は死んじゃうこともあるんだ~」

「この美しい幻想的な光景と引き替えに、人間は自分たちの世代で滅亡するのだと。」

「生け花はどれも植物の死体です。」

「植物転換手術」

「~自分はただの養分にすぎなかったのだ~」

「そもそも植物になる理由が“長生きしたいから”というのが納得できない。」

「植物たちは人間の文明を破壊する意図を持っている~」

「新しいことに価値があると思っている人はそう言うんです。」