横入り

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■横入り
 まったく、こういう人間にはなりたくはないという場面に2回遭遇した。
 スーパーでレジ待ちが出来る。この列に横入りしたお婆さんがいた。
 一人目は、小さな身長の方で自分の後ろに付いた。特徴は、体をリズミカルに上下させていることだ。しばらくして、気が付くと自分の前に並んでいるではないか。
 二人目は、確信犯である。あるスーパーでは、レジが2台稼働することを考えて、少し離れだ場所が、レジ待ちの先頭になる。今回も婆さんである。自分が、レジ待ちの先頭にいたが、前の人が終わるやいなやそのままレジに入ってしまった。しかし、レジの方は見ていたので、後ろに並んで下さいと言っているのが聞こえた。婆さんは、ちゃんと並んだと、しつこく応答している。レジの担当者は、次の自分にチラ見して、婆さんのを処理し始めた。
 こういう人達には、常識とはマナーなどは、通じない。もう、人生も終わるので、怖いもんなどないのである。
 過去の横入りを思い出した。
 自分たち家族は、周辺のホテルの最上階に宿泊することになっており、終わるまでディズ二ーランドに居た。最終のバスにも長蛇の列が出来ていた。自分たちは、最後尾に付いた。何台目かのバスのときに、前の方で騒動が起きた。誰かが横入りしようとし、それを咎めた人達との口論であった。
 いい身なりをしたお父さんであった。こっちも、腹がたったが、我慢していた。ホテルは、専用カードがないとエレベーターが動かない階であった。予約時にここしか空いてなかっただけであったが、家族にはリッチな気分を味わってもらえた。いちばんは、朝食が最上階で食べられることであった。下のように並ばなくてもいい。しかし、前のテーブルには、昨晩横入りした男性とその家族がいるではないか。心なしか、他の客とは目を合わせないようにしているようだった。
 まあ、家族旅行は台無しになったに違いない。

■「平凡な日常を切り捨てずに深く大切に生きること」(三浦綾子著、フォレストブックス、2022年)を読む。(その2)

「謙遜とは、自分の姿をあるがままに見ることのできる人ですよ」

「いまより後のことは神の領分だ」

「自分は賢い。自分つは思慮ぶかい。自分は慎重だ。自分は用意周到だ。」

「一日の苦労は、その日一日だけで十分である。」

「人間、なかなか、無欲にはなれないものですね」

「この自分の本音は何か。ほんとうにそう問いただされるのは、老人になった時のような気がする。」

「私は癒えぬまま死ぬだろうと思った。」

「お前の病気は絶対治らない」

「人間はその時点、その時点でものを考える。」

「自分の足で立てず、手で箸さえも持てないという状態を、私たちは一日でも辛抱できるだろか。」

「艱難は忍耐を生み出し、忍耐は練達を生み出し、練達は希望を生み出す。そして希望は失望に終わることはない」

「療養中は、常に毎日のようにどこかが悪かった。」

「弱く生んですまなかったなあ」

「わたしの力は弱いところに完全にあらわれる。」

「~人に尽くすのに忙しくて、死ぬひまさえない~」