低収入高支出社会

■「六十で悪いか!」(中沢正夫著、朝日新聞社、1998年)を読む。
 精神科のお医者さんである。偶然であるが、アウトドア系である。山登りもされており好感を持った。エッセイなのか、いろいろな時代の多方面に話題があり著者のバックグラウンドの大きさが伺いしれた。ただ、書かれた年が20年ほど前なので昔の政治家が出てきたり少しひんしゅくであった。
 老人党の話は面白い。定年廃止や定年延長も現代では法律が出来て実現されている。見る目が正しい人である。職業柄そうなるのか。

■低収入高支出社会
 ある記事の抜粋である。
『消費税ばかりではない。東日本大震災の復興財源を確保するための増税も控えている。所得税は来年1月から現在の納税額に2.1%分上乗せされる。高齢化を受け、サラリーマンらが払う厚生年金保険料が2016年から2029年まで毎年引き上げられるなど、社会保険料も上昇。さらに今年6月には、子育て世帯の負担軽減策だった住民税の年少扶養控除も廃止された。「税負担増につながる話題は目白押し状態です」
大和総研でも、こうした消費税増税以外の税負担も含めた影響を試算している。40歳以上夫婦のいずれかが働く小学生の子ども2人の世帯で、年収が500万円のケースでは、消費税増税後の2016年には、23年より32万8900円も負担が増えるという。』