人生は縁と運とタイミング

■創作

 夕空に星と半月キャッチボール    禅智

 今日は仕事で朝から4トントラックに荷物を積んで名古屋まで往復してきた。太平洋側と日本海側の天候がこんなにも違うのかと驚かされた一日であった。8時間以上もトラックを運転してきたので、職場に戻っても極度の疲労を感じていた。メールチェックだけでもとパソコンを立ち上げたら、22件も入っており重要なものは来週回しで、全部みた。それで帰宅が21時近くになった。寒い一日である。夜空を眺めると半月である。その直線部分をまっすぐに目を向けるときらりと光る星がいた。たぶん金星だろうが忘れてしまった。しばらく眺めていると、半月がキャッチャーミットに見え、金星が投げられたボールに見え、まさに月に吸い込まれていくように感じる。大空の野球大会であろうか。
 明日は、どんな天候でも先週の続きと考えていたが、疲労が激しく中止することにした。おそらく泥のように眠っていることだろうよ。

 今月は卒業シーズンであった。我が家でも子供二人が卒業した。真ん中の子が答辞を読んだので新聞に出るかと思っていたが、今年は掲載しないようだ。


■人生は縁と運とタイミング
東洋経済からの抜粋である。
「愛情を充分に受けて育った人に備わる素直さや、自分が信頼されたように他者を無条件に信頼する行為には、そうでない人が他者に対して抱きがちな警戒心や疑い深さがなく、いつも快活で性善説が服を着て歩いているようです。深い愛情で育てられた彼・彼女たちにはある種の自信が備わり、能力の有無を越えて幸運を招き寄せるパワーで包まれているかのようで、人生を幾重にも好転させているように見えます。
父親がいつも家族に八つ当たりしている家庭では、父親の顔色を窺って生活することになります。なにで不機嫌になるかわからず、隠さなくてもいいことにまで秘密にする習慣ができて、ウソをつくことに罪悪感がなくなる人間になるかもしれません。
母親が神経質で、細かいことにまでいつもガミガミ怒っている家庭では、歌を忘れたカナリアのように笑いを忘れた子供に。
テストの点数至上主義の親の子は、良い点数が取れている時はそうでない子を見下ろす子に。点数が取れないときは、親の機嫌が気になって逆に力を発揮できない子になったり居直ったりする子に。
子供を愛情で包む間もないほど、両親が生活の糧を得るのに追われている家庭では、夢や希望を持って勉学する前に立ちはだかる障壁は大きく、自信や誇りを持つに至る過程も長く、苦労の連続です。
いずれも愛されている子たちが知らずにすんだ葛藤の中では、スタートラインも土俵も随分違います。愛されて育った人が生まれながらにして持っているものを得る、そのスタートラインに着くのに、一生かかる人だっています。
学力さえ磨けば人生がなんとかなるものではありません。せめて子供が親から愛されているという幸福感をもって、自信をもって自分の人生を切り開いていけるように、溢れる愛情に条件をつけず、慈しんで子供を育てたいものです。」