天然クーラー

■天然クーラー

◎天然のクーラーの中まったりと  禅智  
 道路が濡れてところどころに水溜りが出来ている。東の空は真っ黒い雲が重々しい。この雨を降らせた雨雲だ。山の中腹まで覆っており、山々が低く感じられた。
 西の空は明るく、ところどころに青空も見えており、しばらくは降らないと思う。
 こういう朝は涼しい。天然のクーラーの中を歩いているようだ。汗をかかないように歩いているが、首筋に汗の筋が2本出来てしまった。ゆっくり風を感じて涼しいが、気温は高いのだろう。

■「ブラック企業、世にはばかる」(蟹沢孝夫著、光文社新書、2010年)を読む。
 今度執筆する小説のネタ集めにこの辺の本を読んでいる。これは、昔自分が所属したIT企業そのものであった。相変わらず変わってないなあと感じた。コンサルティングファームのことも触れており、自分の子供のために読んでおくことにした。
「その会社がどちらかといえば労働者を人というよりモノ(売上発生装置)として取り扱う〜」
「無知な若者をだまして我慢して働かせて、逃げられたら来年補充というシステムはもう限界に来ている。」
「自分ったちは高い料金をもらっている以上、期待されるパフォーマンスを達成するために文句をいわず仕事をこなすべし。激務(長い労働時間)は、自分の仕事の効率が悪いせいだと考えろ、というのがこの業界の不文律なのである。」
「人が飛躍するためには最初から安定を求めてはいけない。不安定な状態を自分の力で安定させてやろうと勇気を出してこそ、道が開けるのです。」(俳優、児玉 清)