残暑Ⅱ

■残暑Ⅱ
◎ポタポタと滴る汗と拭う汗    禅智
 朝6時ごろ起きて、町内へ広報を配る。回覧板の用意もしたら朝食の時間になった。もう少し、マクワウリを食べたかったが出勤時間が迫っている。
 今日は昨日より暑い。汗がポタポタと滴り落ちる。背中の汗を乾かすためにリュックを左肩に掛けて歩く。電柱の影が長く伸びている。その影からはみ出さないように歩くと、道路の真ん中に出てしまった。車が来ると危険である。赤江川では、川面がキラキラ光っている。その高さに太陽があるのだろう。神秘的な輝きであった。信号が点滅したので、ビルの影で待つ。ガラス越しにホッテントットのようにプクットしたお腹の人が映っている。きっと、病気だろう!
 すれ違う若い女性は日傘でガードしている。残暑だねえ。

■「101年目の孤独」(高橋源一郎著、岩波書店、2013年)を読む。
「いまの子どもたちは、まるでブロイラーじゃないか。〜あらゆる分野に『競争』が入りこもうとしていました。」
「わたしたちは、ただ『ちらりと見る』だけだ。そんな風にして、わたしたちは時間を過ごす。わたしたちは、ほんとうには、なにも見てはいないのかもしれない。」
「効率なんて低くたっていいじゃない。耐久性なんかなくたっていいじゃない。壊れたら直せばいいんだから」
「人間にとって昔からいい、いいといわれているところ、滝のそばとか、高原とか、そういうところは例外なく、アルカリ性なんです。」
「環境と子どもの安全と、心の豊かさ、この三つを犠牲にして高度成長と物質的な豊かさは成り立ってきたんだ。」
「収入が多ければ幸せで、収入が少なければ幸せになれないというマインドセットを解き放った」
「『学校』は、本に書いてある文字や数字を頭脳の中に流し込む場所ではない。生きてゆく力を、知らず知らずのうちに、子供たちに授ける場所ではないだろうか。」