測量

■測量
 授業は今週から植栽分野に入る。そのまえに、測量の授業があった。あの望遠鏡のような測量機器も扱うのか?と疑心暗偽のまま開始された。
 長さ10mぐらいの垣根を作る時に、巻き尺や水平器は使わないということであった。そして、測量の意味が分かった。自分の体で測るのであった。
 この業界で一尋(ひとひろ)という長さがある。これは、自分が縄を持って両手を広げた長さである。これを知っておかなければならない。160cmであった。
 雪囲いなどで、下から40cmとその上30cmに囲いを作る時にもスケールは使わない。使うのは自分の手である。そこで、グーの長さ10cm、親指を立てれば15cm、手を広げた状態で20cm、膝まで55cm、腰骨まで100cmと覚える。
 続いて歩測である。20mという距離の分かっている場所で歩数を4回測定する。その平均値で、正確に50mとか40mとかの位置を測るのである。これはゲーム形式で行われた。一人づつ50mと思うところまで歩いて行き自分の番号でマークする。ゴルフの時のマークを想像してもらえれば良い。
 その後、巻き尺で測定しその差が±30cmで合格である。合格3回で次の課題へ進むことができる。
 半ば楽しみながらやっていたが、よく考えると大変なことである。毎回、同じ歩幅で歩かなければならないことになる。先生は、ファッションモデルのようにまっすぐ歩けばいいというが、例が悪いと思った。自分は、50歳を過ぎてから日本地図を作った伊能忠敬を想像しながら行っていた。
 中には3cm差というのもあったが、やっと7回目で3回合格した。
 昼休み時間に先生が来て学校に変わった鳥が飛んで来てぶつかっているとスマホで撮影した映像を見せて何かと聞かれた。誰かが鳥に詳しいとしゃべったのかなあ、自分は誰にも話していないが・・・。初めて見る鳥で、分かりませんと答える。
 帰宅後図鑑で調べると、「ノゴマ」であった。明日も居るようなら撮影したい。
 午後からは植栽であるが、これも単に穴を掘って肥料をやって植えればいいのだろうぐらいに考えていたが、とんでもない誤解であった。 
 今日はまず、掘り起こしの授業であった。DVDも使いながらである。木の長さに直径の4倍の円を描き、スコップで垂直に掘る。そしてコモを巻いて縄で縛る。
 木を倒して底の方までコモを巻きトラックに乗せるというものだが、縄の巻き方もきれいに見せなければならず、後日練習するという。四つ掛けという方法である。
 問題は、樹種ごとにどのような根の張り方をしているかを知らなければ仕事にならないという。「樹木根系図鑑」を紹介された。8万円ほどとのこと。
 これから、穴掘りを伴う実習が増えそうだ。