■宝達山
今朝は早起きして新聞を取りに行く。別に新聞記事に関心はなく、付録のカレンダーが目的である。退職後、予定を記入できるカレンダーをくれる人がいなくなったので新聞の付録が重宝している。
そして、習慣でおくやみ欄を眺める。驚いたことに知人のKさんの訃報記事が載っている。KさんはSEをしていた時のユーザーの担当者で自分より8歳ほど上である。大きな会社であったので、ある日下請法に抵触するというので、過去の注文書を修正するプログラムを作り徹夜で印刷しなおしたことが思い出される。これが縁で、その後自宅も近かったこともあり、勉強会を何か月間開いた。翌週の目標を表明しできなかった場合は、喫茶店代金を払うというペナルティであった。Kさんは情報処理で自分は確か税理士受験の勉強だったように記憶している。(合掌)
今日は、雨が降らない予報であり、こういう日は家人は自転車通勤ということになっている。送り迎えが伴わない。自分は意志が弱いので多少老化が進んでも自家用車で登山をすることにしている。候補は常に2〜3用意してあり、今日は県外にした。
能登半島の最高峰である宝達山は以前に登っている。スカイツリーが出来たときだと記憶している。電車で宝達駅まで向かい、そこから地図を見ながら車道を進み、登頂後は、車道を歩き、免田駅から帰宅した。この時に、登山ルートがあることと、いい山であるという記憶が残っている。
宝達山の案内図である。(写真を撮り損ね、WEBから引用した。)
登山口には、トイレも駐車場もあり、申し分ない環境である。
登り始めてすぐに水場がある。後から来られた若者がおいしいですか?と聞いてきたものだから、山に入ったらそこの水を飲むようにしていると応える。
さっそく、野鳥のシャワー状態である。聞いたことのない声が多い。私は、足を止めてしまった。声のする方を凝視するが姿はとらえられない。
一羽飛んで止まったので撮る。森の中なので光が弱くうまく映らない。
センダイムシクイだろうと考えている。
この登山道は素晴らしい。最初の2kmほどは傾斜は緩く、尾根道なので風も通って気持ちがいい。また、植生が豊かである。ヤブツバキ、ユキバタツバキ、ユキツバキとそろっており、丁寧な標識が多い。カマズミ、ミヤマガマズミと似た樹木も標識が付いている。富山では手書きの名前だけが付いているだけが多いが、ここは図鑑レベルの内容が書いてある。樹木も学習には最適である。
野鳥の姿が見えないまま、声だけが聞こえる状態が続いたが、前に大きな鳥が歩いている。最初はハトかとも思ったが、こんな山の中にいるわけがない。シロハラが近いが、これはよく見ているので分かる。少し違うような気がする。クロツグミにも似ているが、森の中なのでよく映らず、お蔵入りである。
距離は3.5kmと表示してあった。途中にも標識が充実しており、かつあか抜けているねえ。
チャボガヤの木がある。何もないとカヤと思ってしまう。確か、珍しい木であったような記憶がある。
傾斜は徐々に厳しくなる。汗はでないかと考えていたが、登り一辺倒なので、上着を脱ぐ。汗もしたたり、いい山歩きになっている。林道に出た。すぐ近くにあと700mの標識である。
野鳥は標高に関係なく啼き続けている。コゲラは撮った。そして、やっと念願のキビタキを撮ったが、ひどいアングルである。
頂上までちんたらまんたら歩いてちょうど2時間である。
頂上のベンチで給水し下山する。同じ道を通っても芸がないので、少し遠くなるが林道経由で戻ることにした。しかし、道が分からない。店の人に聞くと「最初の三叉路で右、次の分岐でも右」と教えていただいた。一度歩いているはずであるが記憶はない。林道を歩いていると、道端の野鳥が飛び立つ。何回も見た。最初はウグイスかと思いながら撮影を試みるもなかなかうまくいかない。何とか撮ったのを確認するとメジロであった。
上を向いて歩いているとトビではない猛禽類が飛んでいる。しかし、遠い。
シルエットだけになったが、なんだろうねえ。チューヒのような気がする。
下山は思いのほか時間がかかった。もう着くころに、蝶がやってきた。
アカタテハであった。
今年初めてトンボを見た。シオヤトンボのようだ。
宝達山は、いい山である。植生が豊富で標識も多い。道もよく手入れされている。
何かの際に企画できそうだと確信できた。