下見

■下見
 今年は酉年である。やはりある程度テーマを持って行動する方がいいだろう、と考える。山歩きも鳥にちなんで干支登山ができればいい。
 富山百山の本で鳥にちなむ山を探す。鳶山は登頂済。鷲羽岳は、体調と相談しながらになろうが、昨年の状態では難しいだろうなあ。烏帽子岳裏銀座か、ここも難しそうである。烏帽子山は登頂済。白鳥山は狙いたい。大鷲山も狙いたい。
 そこで、一番低い大鷲山の下見に行った。国道8号線を確認しながらであったが、登山口を見落としてしまった。まあ、こういうケースも想定していたので、展望台までの林道を確認することにした。展望台まで車で行け、ガイドではバードウォッチングに適しているとなっている。登山時間が1時間短縮できる。しか〜し、・・・。

 だいぶ来ていたのに悔しいねえ。問い合わせてから動けばよかったと悔やむ。
 せっかくここまで来たのだから、墓の木自然公園にちょっと寄って来た。
 バーダーの方が10人ほど来ていた。お互い顔見知りのようだ。
 オオルリ

 メジロ

 園内を回っていると、ハトより大きな鳥が、地上2mぐらいをゆっくり羽ばたきながら飛んでいった。羽根の色は全体が黒っぽい。走って追いかけた。一度、止まってすぐ飛び立ったため目視でしか確認できていないが、フクロウではなかったろうか。
 まあ、めがねをかけていても悪い視力なので当にはならない。昼日中に居るはずもないと夢を見せてもらったとしておこう。

■「常識の路上」(町田 康著、幻戯書房、2015年)を読む。
「聞くところによるとアメリカ合衆国では喫煙者は蛇蝎(だかつ)の如く忌み嫌われ、煙草を吸う者は、低能、犯罪者、人格的破産者とみなされ、悪罵と嘲笑の中で恥と汚辱にまみれて燐寸(まっち)を擦るのであり、ありとあらゆる迫害と差別を受けて、一言も言い返すことができないらしいのである。」
「〜前夜どれだけ遅くに寝ても六時か、遅くとも七時くらいには目が覚めてしまい、おかげで日中眠くて仕方がない。」
「〜主題と動機にしたがって、卑俗な言葉、方言、陳腐化した詩語、誤った表現、隠語、死語、業界用語などを意図的に混ぜて使う〜」
「毎日、毎日、働いて銭を儲けて飯を食っていく、ということをしてくると次第にストレスというものが溜まってくる。これを放置していると精神が辛いし、身体もおかしくなってくる。」
「下品な婦人がトコトコトコ歩いていた。〜上品な婦人が上品に接頭語をつけて、オトコ、オトコ、と歩いていた、〜」
「実は、恐ろしいことに自分は、この歳になるまで、かの源氏物語を一行も読んだことがなかった。」
「病臥漫録〜人間が生きる、ということについてのほぼすべてがそこに書いてある〜」
「一番いやなのは、物の曲がっている事です。」
「みんな鬱病になるまで働いてるんだよ。」
「小説というものは通常、人間を描くもので〜」
「だんだんに歳をとってくると、物事に感じ入る、心が動く、感動する、ということが少なくなってくる。」
「〜新しいもの=素晴らしいもの、というのが幻想であったことを私たちは知ってしまった。」
「うわあ、知らなかった。こんな世界があったのか」
「無惨なまでに無学な老年〜」
「〜人間にとって都合の悪いこと、であって、すべての生き物にとって、自然にとって神から見れば都合の悪いことではない〜」
「いつものように頭がおかしいらしい。」
「〜すなわち世間の興味・関心に沿い、そのうえで世間が納得、気に入って満足する説明が出てくるまで説明しないと説明責任を果たしたとは言えないのである。恐ろしいことである。」
「地球にやさしい〜だってそうでしょう、優しくする、優しく接する。というのは、対等か、それ以下のものに対する態度です。」