低周波

低周波
 天気は良かったが歩道にはまだ積雪があり、自転車では危ないので家人が一番目を送った後、職場へ向かった。今日は車が使えない。しかし、やりたいことがあった。
 主夫は忙しい。
 まずは、漬物作りである。ハクサイが比較的上手く行ったので悪乗りしてダイコンにした。今日は仕込むだけである。柚子が300円と高かったね。でも風味がいいので買った。半分にしてレモンのように搾り、皮と共に搾り汁も使った。

 3日後には食べれるようになるだろうが、初めてなので不安とワクワク感があり楽しいね。
 冷蔵庫を開けたら味噌が無くなっているのに気が付いた。そういえば、今年仕込んだ味噌は10月には食べられると説明を受けていた。恐る恐る地下収納庫から引き揚げる。最初にやることは匂いである。味噌の匂いがしたので、封を開ける。
 今年も成功したようだ。まあ、支給されている材料を混ぜただけであるが・・・・。

 次いで、つまんで味見である。「う〜ん、マンダム!」
 右側のは昨年の味噌である。3年味噌が美味しいらしいが、1年しか持たない。
 最近、ジムやら運動をやっているためか、疲れが出ている。そこで、スーパー銭湯へ行くことにした。徒歩5分の距離である。
 時間制限はないに等しいので、ゆっくりとまずは座りながら温まろうと座るような形をした湯船に腰掛ける。
 座ったとたん、「うッ!か、か・・・・い、い、息が・・・・」と立ち上がってしまった。なんだこれは!銭湯の中ではメガネは掛けてないので何風呂かは確認していない。眼を近づけて見ると「低周波マッサージ風呂」となっている。
 低周波と言えば、さかんにコマーシャルしている肥満対策の道具が発するものである。バタフライ型で貼り付ける形がいいと聞いたことがある。腹筋300回分と流されれば、自分だったら腹筋の方を採ると強がっていた。
 落ち着いて再び腰掛ける。1段目は、腹を絞り出すように急激に締め付ける。しかし、自分のお腹は動いていない。これがいわゆるインナーマッスルが利いているのだろうかと思う。2段目は、少し早く短い間隔で腹を締め付ける。最後は、ポン、ポン、ポン・・・となる。
 これは、効いたね。ここの銭湯にこのような湯があるのは知らなかった。しかし、心臓の悪い方は控えてくださいと注意書きがされていた。
 3セットをやったが、お腹が変になっている。腹筋の疲れはないが、何かむずむずしている。サウナも入ったので、水分も不足している。
 ここで遅い昼食を摂る。会員価格で3割引きのメニューが毎週3点ある。
 今週はざるそばで300円代であった。

 銭湯から出ると樹に鳥が止まった。ヒヨドリだろうと考えていたが、何か違う。ツグミにしては大きい。飛び立つ寸前でアオゲラと分かる。こんな街中にもキツツキが来ているんだと感慨深く。
 そして、昼寝対策と暖房費節約対策で、徒歩5分ほどのコーヒーショップに向かう。

 本を読んでいる時間よりもヒューマンウオッチングや考え事をしている時間が長かったようだ。あまりにも長い間座っているので、お店の方がお湯を持って来てくれた。自分はマイカップなので40円引きである。ここのデカフェは粉が残るので水で洗い流して飲んでいたのを見てのサービスであったようだ。
 男の料理教室で作ったかぶら寿司を出したが、不評であった。やはり、甘酒で漬ける方がいいようだ。

■「しあわせな死の桜」(竹本健治著、講談社、2017年)を読む。
「夢の記憶というのはそういうものだろう。眼が覚めた時点でしっかり思う返しておかないとほんのわずかな時間でどんどん消えていってしまう。」
「〜乱れたスダレ髪に絵巻物の餓鬼そっくりのメタボ腹を突き出した医者〜」
「しあわせな死だよ。どんな死に方が人にとっていちばんしあわせなのか〜」