台風24号

■台風24号
 9月29日、所用があって東京へ向かった。お金がないので高速バス夜行便である。
 目的地は青山である。自分は、若い頃世田谷区の二子玉川園(通称、ニコタマ)に住んでいたので、拠点は渋谷であった。昔の杵柄で、青山へはR246を進めばいいということは分かっていた。流石に40年も経つとかなり変わっていた。スマホで目的地まで行くほど落ちぶれていないつもりなので、住居標識を探した。
 すると、名前は後で分かったことだが、金王坂(きんのうざか)を経由すれば近いと分かった。徒歩10分ほどである。しかしあちこち工事中なのでさっぱり訳が分からない。
 自分が見た坂の名前を見た標識には「王」に点がついて見えたので、工事中の人に名前を尋ねた。しかし、通じない。もう一度、点の付いたままの名前を話すと、坂ということは分かってもらったらしく、工事中狭い通路を進み、向こうのビルの間を抜ければ着くと教えてもらった。その時、あの坂を歩くのか?と言われたので、車でも通れる程度の坂なら問題ないとお礼を言って別れた。歩きながら、何故坂の名前が通じなかったのだろうと不思議であったが、坂のところではローマ字標記もされており、「きんぎょくざか」ではなく「きんのうざか」と分かった次第である。
 所用を済ませていると、昼にスマホがなり、台風のため帰りのバスが運休という内容であった。急いで翌日の朝便を予約し、子供のところに泊まる手はずをとった。新宿から電車で一駅のところなのでこういう場合は都合がいい。
 所用が終わったので、今回の東京行きの目的である二郎系のラーメン店を探して食べるつもりで渋谷駅まで歩く。今回は新宿を歩くことになろうとほくそ笑む。まずは、池袋へ行って乗車券の清算を済まそうと渋谷駅を歩くと、なんとJR在来線が20時で全部止めると放送があった。これは参った。あちこち動き回っているとゆっくりしておられない。ラーメンは次回になってしまった。
 子供の部屋でNHKを付けながら眠ってしまったが、揺れがひどい、地震のようであった。
 翌朝5時、子供の部屋から最寄りの駅に向かう。始発に乗るためであった。表示板では20分ほど時間があるので、トイレを済ますと、駅中が異様な雰囲気であった。ずら〜と列が出来ている。掲示板を見ると、始発列車が何かにぶつかって復旧の見通しが立たないと出ている。
 高速バスも朝一番である。タクシーにするか、歩くかと考えていたが、妙に暑い。そこで、別の会社の列車の駅まで歩くことにした。20分ほどかかる。ここで駄目ならタクシーかジョギングかということであった。ここの駅でも始発の掲示板が表示されているが、倒木のためピストン運転しているという。こっちは、新宿まで行けばいいので、少し安心する。しかし、時間が来ても列車が来ないではないか。5分待っても来ないので、改札まで走った。8分遅れという。冷や汗であった。
 しかし、高速バスの出発前にゆっくり朝食がとれてなんとかなった。