■天蓋山(てんがいさん)
天気予報は、登山日和を報道していた。数日前にくさのさんとどの山へ登ろうかと相談していたら、天蓋山はどうかというので、分県ガイドや富山百山で調べようとしたが、出ていない。ネットで検索したら岐阜県の山となっていた。掲載されている地図で確認したところ、ほぼ等高線に沿って登山道が切られており、傾斜はなだらかと予想できた。直ぐに快諾の返事をして今日を迎えた。
自分は足の調子が悪いのと温泉へも入りたかったので、早目の出発になった。6時にピックアップとなった。既に明るいが、気温は低い。
運転を交代しながら目的地へ向かう。途中、路上駐車の車があり、おばさんがスーパーの袋に落ちている栗をぎっしり採っている光景に出くわす。それなら自分たちもと考えており、登山口に向かっている途中の栗を拾いながら登山口へ向かった。
登山口である。人気がある山のようである。
この歩行時間が往復であろう。自分の場合は、もう少しかかりそうである。
キャンプ場の中を歩いて行くと、登山道の道しるべが見つかり安心した。
なんだ、この大きな花は! オオマツヨイグサと判断したが、ここまで大きいのは見たことがない。
ワラビ田である。当然、採取禁止の看板があった。
きもちのいい風が終始吹いてくれた。いい気持である。シラカバが多い山のようだ。
登山道は広くて、ほぼ水平道である。標高差は500mほどである。
登山道の途中にも大量にクリが落ちている。くさのさんは、だいぶ採られたようだ。
樹林帯の中をゆっくりと歩いて行く。山は久しぶりだなあ。
ここから尾根道に出る。この木漏れ日のある道は気持ちがいい。
ここまでは、まったく負荷を感じていない。
この道のいいのは、沢に沿って作られていることである。小川のせせらぎ、カケスの鳴き声、木の実が落ちる音、落葉を踏みしめる音などがミックスして気分は高揚する。
渡渉である。まあ、大したことは無いが、足場が悪い。
自分はバランスを崩し靴の中を濡らしてしまった。
やはりそうか。水平道ばかりだと登頂できないので、ここから標高を稼ぐようだ。ここまで、150mしか登っていないことも分かった。
先がY字のフジ弦があったので撮影するくさのさんであった。
くさのさんは、今日も半そでである。
最初の道は九十九折になっているが、そんなに急傾斜とは感じなかった。
しかし、ロープ場などが表れるようになり、急傾斜を実感する。といっても、胸突八丁レベルでもない。
もう一息というのは、8割ほどの場所が有り難かった。まだ、半分もあるんだ。これでは、何息もいるなあ。
親切な標識である。急傾斜を越えたら、直ぐに頂上かと考えていたが、この後、山を3山越えなければならないことが分かった。先は長いね。
標高差は500mほどであったが、山を越える度にすごく下るので、累積標高差はもっとあるはず。思わず、丹沢山を思い出していた。
シラカバには青空が似合うねえ。
一応、標識は撮っておこう。
やっとすずめ平のピークである。まだ、山を越さなければならない。
今日も剪定されながら登るくさのさんであった。
これらは、ブナ林である。この山が素晴らしいのは、広葉樹が多い事ではないか。
最後の一山を越えると頂上らしい。
頂上直下の最後の急登である。
なかなか登りがいがあった。
登頂である。眺望は最高である。風もいいし、いつまでも戻りたくなくなる気分に覆われる。
いい天気だ。まさに、登山日和。多くの方が登っておられた。
休憩している自分である。
山頂の風景の一部である。
下山である。自分は足の凍傷のため、下山で傷口がシューズで押されると激痛が走る。時速0.5kmで横歩き、後ろ歩き、かがと歩き、などいろいろ試しながら歩く。
途中からくさのさんに杖を作ってもらい、ゆっくりしかあるけないが一応止まらないように足を前を出す。
下山の標識である。
新しい杖も作ってもらい。半歩ずつ歩く。実は、ランチの場所は決めてある14時までに入らないとありつけない。
登りにも通った渡渉である。杖はありがたかった。
何とは、12時過ぎには下山できたので、温泉の予定をランチ優先に変更する。
車の中から、勢いのある花が咲いていたので撮る。なんかね?調べる気なし。
神岡町でランチである。自分の目線で撮ろうとしたら小鉢が隠れてしまうので、真上から撮る。全て美味しかったね。タンパク質中心のメニューが有り難かった。自分では作れない料理ばかりである。
くさのさんも同じ日替わりランチである。
続いて温泉ということであったが、完全に乾いてしまったので、やめることにした。
そうして、前もって決めていた喫茶店に向かう。登山の後は恒例である。ここで、旅費の清算などを行う。頼んだのは、塩ケーキで最近は続いている。この店で教えていただいたドレッシングは自宅でも買って来た。
足の痙攣もなく、帰宅後シャワーを浴びてゆっくりしている。今日の天蓋山は、いい山であった。