空振り

■空振り

 今日の予定がなかなか決まらなかった。幸い予定はないし、天気がいい。まあ、山かな、程度の感覚で起床した。

 いつもの朝食を食べ終わってから、木の実拾いに行くことにした。場所は山である。場所はだいだい分かっているが、自信はない。まあ、時間はある。

 ガソリン代で800円ほどかけて向かう。手にはポリ袋を持っている。飲み物も持った。歩き始める。途中、山を見るといい塩梅である。

 しかし、場所が分からない。2回回ったが見つからない。ここで、方針変更である。目当ての木の実が無い場合は、代わりの木の実でも良かろうと、山道に入る。

 しかし、何もない。辛うじてホウノキの実があったが、もう腐っていて使えない。総じて、遅かったという事である。道端にも見当たらない。

 スカである。空振りは珍しいが、これが現実であろう。場所や時期によってある場合と無い場合がある。これを避ける方法がある。頻度を増やしていくのである。一回には数個しか採れないが、20回も行くと、箱一杯になる。

 大いに気落ちして帰路につく。途中、銀行に寄り500円玉貯金を入金するも、3個戻って来た。新500円玉は使えないとなっている。しかし、隣のATMは大丈夫のようだ。参ったねぇ!

 帰宅後はダイコン寿司を取り出す。今日もサバとカブラでかぶら寿司を作るのでタッパーを開ける目的である。見た目より、味である。

 ダイコン寿司も含めて昼食を作る。今日はスパゲッティにする。懐かしい、エッグアンドウインナーにした。レストランでの味とは違うが、一味唐辛子のおかげでだいぶ近くなった。

 ダイコン寿司を食べる。「か、どいがよ!」と、ずいぶん旨く出来ている。これは、自宅において競争が起きそうだ。

 甘酒も付けた。熱いので、冷ましてから呑む。もう最高である。

 ミョウガは今日で終わりである。今年は、少なかったね。来年に期待しよう。

 食べ終わった後は、昼寝であるが、ラジオを掛けた。しかし、知らない歌が多くやめてうつらうつらしていた。あまり昼寝をすると夜眠れなくなる。

 そこで、かぶら寿司を作ることにする。サバは朝出るときに酢に浸してある。

 洗い物を少なくする目的で、まな板の上に全部乗せた。

 今度はかぶらであるが、その次は、ダイコンとニシンにすることにしている。余ったニシンでニシン蕎麦という筋書きである。

 銀杏の仕上げをつまつまする。この辺で良かろうと、日向で干す。もう一日干したらクラフト材に組み入れる。大きなもの選んで食べてもいいが、・・・・・・。

 まさか、買ってくれる人は・・・・・いないだろうね。

 夕方近くなったので、セカンドオフィスへ向かう。今日は書き物もある。しかし、どうしたことか、集中できない。本も読めない。今朝の空振りが尾を引いているのだろう。コーヒーが無くなった時点で帰宅する。

 ああ、ガソリン代800円を損した日であった。

■「もういちど、あなたと食べたい」(筒井ともみ著、新潮社、2021年)を読む。(その1)

「~いちばん好きなのは、モラルが存在しないことだ。」

「~自分を表現するなんて恥ずかしくてとてもイヤだった。」

「覚えていることが大切なこと」

「~鍋の具材は二種類までと決めている。」

「自分の目玉で見て、凝視して、そこで心に刻んだものが俳優としての武器になる。」

「とぼけたふりして世の中をナナメに見て~」

「私はこれまで仕事の掛け持ちをしたことがほぼ無い。」

「おいしいご馳走をいただくのがこんなにも辛いなんて。」

「メシを食べるとき、ヒトはどんなに気取ってみても、その品性も性質も育ちも顕になる~」

「国家が差し出すナンバリングの列には入りたくない。ポイントなんて要らないから。」