開拓

■開拓

 朝起きて、パンを買い忘れていると気がついた。それなら、外食しようとファミレスに向かう。6時過ぎなのでお客はまばらだった。

 ドリンクバーも何回もおかわりするが、そう飲めるもんでもない。帰宅して、フォレストの準備作業をやろうと店を出る。

 まだ、9時前であったが、知人のTさんからランチのお誘いが入る。大丈夫だったようだ。連絡があった場合はランチ後山菜探しの予定になっている。

 公園でピックアップしてもらい、まずはランチである。今日は日曜日のためか、番号札をとって10分ほど待ちができた。

 お腹がいっぱいになった。満腹である。スーパーで売っているのより安いのではなかろうか。休日は味噌汁サービスがなかった。

 その後、予定通り山菜探しである。この時点で場所は決まっていない。知人のTさんの勘で向かった。

 

 やったぞ!群生地が見つかった。また、新しい場所を開拓した。毎年、こうして新しい場所を開拓しているが、来年になると忘れていることが多い。

 知人のTさんは、親戚の分もということで、2袋分を採取されていた。

 帰宅後、昆布締めを仕込む。また、楽しみが増えたね。

■「喫茶とまり木で待ち合わせ」(沖田 円著、実業之日本社、2022年)を読む。

「いいか、好きの反対は嫌いじゃなくて無関心なんだそうだ。」

「ここのコーヒーは私好みのほどよい苦みがあって、今の自宅から近ければ毎朝通うのに、とさえ思っている。」

「長く一緒にいるために、家族という関係性を選択しないことをふたりで決めたのだ。」

「どれだけ人手が欲しくても適当な人間は入れられない。」

「何かを得るたびに何かを捨てて、選んで、手放して、生きていかなくてはいけないのだ。」

「好きなものを好きなように食べるほうが人生楽しいって気づいちゃったから」

「私は、母親になれなかった。」

「行動が伴わなきゃ気持ちなんて意味がない。」

「自分の能力など無関係に、年齢や性別なんてもので勝手に型にはめられ、価値を測られてしまう世の中なのだ。」

「―――自由な分、誰も守ってくれない。」

「人と同じことがつまらないとか、人と違うから駄目だなんてことはない。」

「でも普通に生きるってのも楽じゃないからね」

「公園のベンチでコンビニコーヒー片手に求人サイトを見ていた。」

「今はね、男も料理作れなきゃいけない時代だから」

「生きていても死んでいても世界になんの影響も及ぼさない。」

「けれど毎日途切れずお客さんが訪れ、みんなのんびりと自分の時間を過ごし、満足した顔で帰っていく。」

「すべてはただの偶然だ。」