秋の夜長

■「『林住期』を生きる」(山折哲雄著、太郎次郎社、2000年)を読む。
 サブタイトルが気に入ったので借りたようなものだ。先に五木寛之さんの同名の本も読んでいる。『仕事や家を離れて第三のライフステージへ』である。この第二でないところがいい。セカンドステージとか第二の人生というような定年後を美化した言葉には癖僻していたところだ。
 最も共感したのがあった。寺に修業に行った話である。山道を一週間ほど歩くのである。
すさまじいとしか言いようがない。この話の中で、どんな境遇でも『感じる心』を失わずに生きることが書いてあり、いたく感動した。自分の考えに近い。
 全ての話は重い。とても流し読み出来る内容ではない。涙をこらえながらの場面もたくさんあった。

■秋の夜長
 朝方降っていた小雨も昼過ぎから止み、雲の切れ間から青空が顔を出していた。こんな日は、サンタナの音楽やかぐや姫の音楽を聞きながら本を読むのがいい。
 19:37地震が起きた。震度2ということだ。地形が太平洋側にずれることによるものと報道されている。山は大丈夫だろうか。剣岳竜王岳、鬼岳には落ちそうで落ちない岩があった。もしかしたら、落ちているかもしれない。思い起こせば弥陀ヶ原の一ノ谷も川が岩でせき止められて滝になっていたのが、崩れてただの沢のように変わってしまった。
 人間の考えも変わるのだろう。変わるのが当り前だろう。進歩か後退か分からないが、変わらないものを欲しているのが分かる。

■「ハングリーであれ 愚かであれ」 by ジョブス