ニラ

■ニラ

 今日は家族の送り迎えの日である。そこで、朝一にいろいろこなすことにした。

 まずは、カレイの5枚おろしである。これをする前にはやることがある。包丁研ぎである。いつもより、丁寧に研いだ。骨に沿って切り分けこれを干物にする。骨の間にも身が詰まっており、スープにしようかとも思ったが、今回は止めた。今後、応用できそうだ。

 続いてベッタラ漬けである。米麹が仕上がっているので、漬け込んだ大根と合わせて漬け込む。

 その後、朝食を作り食べてから、車でセカンドオフィスへ向かう。朝起きた時は、やはり筋肉痛があった。

 迎えに行かなければならないので、急ぎ戻って昼食である。今日はスパゲッティの日である。時間があまりないので、チャチャッとケチャップ和えにした。ところが、スパゲッティだと思って茹でた麺がラーメンであった。まあ、いいか。

 用事をこなし、実家の解体をする。窓からはいい風が入って来た。薫風のようだ。何せ、一年の中で5月の風が一番好きである。

 そして、FM放送を聞いていい気持でいると、西町まで送れということになり、送る。以前は、ラジオ放送が中断されたことでストレスになっていたが、最近は、聞き逃し配信があるので、ラジルラジルで聞くことにする。今日も、いい曲が選ばれている。

 送ったついでに、いつもの喫茶店に向かう。15時には戻らなければならないが、2時間ほど過ごせる。

 いつもの常連さんと話をしていると、窓の外に若い男女がなにやらしている。街路樹のところである。常連さんは店を出て聞きに行かれた。戻って来られ、これを差し出した。

 彼らは、日本人ではなく、ニラを採取しているということであった。ギョウザをつくるということである。

 感激したね。まったく、生きるのにタフである。平和ボケした日本人は、自分も含めて見習わなければならないな。これから、山菜の季節であるが、道端の野草にも食用可がある。

 ここまで来たなら、トマトの缶詰めが入荷しているか確認しにスーパーへ行く。そろそろ、トマト味が恋しくなっている。今日は、78円であったので、まとめ買いしてきた。サバ缶詰も買って来たが、調理方法は今からである。また、楽しみが増えたね。

■「ブラックボックス」(砂川文次著、講談社、2022年)を読む。

「一体どんな鍛え方をしたらああなるんだろうか。」

「まだ若い、という周囲からの言葉と無限にあるように思える時間に胡坐をかいてる間にどんどん色々な物が錆びついてそう遠くないうちにのっぴきならない状況に追い込まれるまもしれない。」

「~重いものを持ち上げたり運んだりするのに、絶対マスクなんか邪魔なんだよ。」

「つまりは身体に何かがあっても補償もなく、基本的には自己責任で片付けられてしまう~」

「世の中の方はと言えば、本業の傍ら自転車で食べ物を運ぶ配達員が街にあふれた。」

「~とにかくこの都市ではなによりも早く届けられる道具は自転車だ~」

ハンガーノックだった。トライアスロンとかロードレースとか水泳とか、長時間、長距離身体を動かすことで体内から糖という糖が抜け落ちて筋肉も頭もまるで動かなくなる症状だ。」

「この仕事は食わないと死ぬ。二回目はない。」

「食べることはエネルギー補給以外の意味は持たない。」

「年には勝てない。どれだけ鍛えても、だ。」

「はじめ、働く目的は明確だった。家を出る。」

「今にして思えば薄給激務のブラック企業ということなんだろうが~」

「無駄な上下関係も横のつながりもなく、体一つあればとりあえず十分すぎる給金がもらえる。」

「~家を整理しておくことは最優先だった。」

「筋トレはご法度で、刑務官に見つかれば注意を受ける。」